2012年9月15日土曜日

このようなダムに費やすお金があるのなら

 まずは写真にご注目! 今日調査に行ってきた富良野市・東郷ダムですが、相次ぐ漏水で水が貯められず、写真中央の溜池のような分しか貯められていないんです。

 東郷ダムというのは、農地に水を供給するための農業用ダムです。

 1977年度に工事が着工されて、1992年に工事が終わる予定でしたが漏水を解決できず、土地改良事業としては40年近くの歳月が流れています。

 その間のダム総工事費は、所要見込額も含めて約140億円!

 しかし会計検査院の集計によれば、試験費などを含めて約200億円にものぼるとのこと。

 完成の見込みがなく、どうするのか。

 貯水量の計画430万トンを18万トンへ96%(!)減らして、ダムを改修し完成にこぎつけるという方針なのです。

 ダム機能は大幅に縮小され、一方で改修も含む事業費は膨らむ、というのでは「税金の使い方」として妥当なのか、ということになります。

 そもそも漏水が2度あるなど、見直すタイミングがあったはずではないか--と私も聞きました。

 「当時の私たち(開発局)とすれば、決まっているのだから作っていくということになっていた面はある」との話でした。

 「一度決めたら止められない」のが官僚の仕事だ、とはよく言われますが、それを地で行く歴史だったのがこの東郷ダムということでしょう。

 今現在の水需要や代替策など、予断ない検討が必要だと思います。

 続けて小型水力の開発を進めるアイキ産業さんを訪れ、「北の国から」で五郎さんが建てた家で有名な麓郷地域での水車を見させていただきました。

 水力発電には水利権という問題が大きく、自治体との協力もあって、この河川に付けることができたとのこと。

 北海道は農業用水路も多く、小型水力が可能な状況ができれば、おおいにエネルギーの自給自足へ道が開けます。

 子どもたちの学習用にと工夫もこらすなど、水力発電に懸ける情熱もすごく伝わってきました。

 水力発電には「コスト」「権利」「管理」をクリアーしなければならないのですが、水利権は国でも柔軟な対応が進み、落ち葉などで水車が動かなくなる管理の点でもアイキ産業さんでは「除じん機」の開発を進めるなど、実用的な状況が進んでいます。

 東郷ダムに費やしたお金があれば、どれだけ水力発電も普及できたことか‥‥と考えると悔しい思いにもなります。

 原発について考えがいろいろあっても、活用できるエネルギーは活用する、とシンプルに考えることが大切なのだと痛感です。

 せっかく旭川に来たのだからと、毎週金曜日の脱原発行動にも紙智子参議・真下紀子道議・おぎう和敏6区予定候補に、小松晃・能登谷繁・石川厚子の各市議とも顔を出しました。

 時間の関係で少しだけでしたが、すぐ打ち解けて心一つになれたことは、とても嬉しいことでした。

 全国・全道で、抗議行動を続けているって、すごいことなんだなと実感しました。

 このように盛りだくさんの1日でしたが、だからこそ共産党ががんばらないと!とも思った1日でもありました。

 【今日の句】 この川も 明日を変えてく エネルギー

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