2013年2月23日土曜日

TPP参加への「ごまかし」を見逃すな!

 日米首脳会談で、心配されていたTPP交渉参加。共同声明の「ごまかし」を見逃してなるものか!

 共同声明では初めに「全ての物品が交渉の対象とされる」としています。

 そして「『TPPの輪郭(アウトライン)』において示された包括的で高い水準の協定を達成していくことになることを確認」とあります。

 「アウトライン」では、関税と非関税障壁の撤廃が原則です。

 これでどうして、安倍首相は「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」と言えるのか?

 日本では農産物、アメリカでは工業製品というセンシティビティの存在については「一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではない」。

 回りくどい言い方ですが、つまりは「最初から約束はしてないけど、その後についてはわからないよ」。

 「例外扱い」の保障はないわけです。

 そもそも賛成・反対は二分してるし「よくわからない」も多数。

 自民党だって総選挙では6項目もあげて反対していたのですが、それを守るのなら交渉参加にはならないはず。

 なし崩しにTPP参加は認められない。

 「農業は輸出産業として成長を」との議論もありますが、大規模農家の北海道でさえ、アメリカやオーストラリアの規模には追いつきません。

 品質や高価値というのは、限られた農家だけになるでしょう。

 そうなると離農が増えるのは必然で、国内の食料自給率39%がさらに下がるでしょう。

 農水省でも13%まで下がる、と試算されていました。

 食料の9割近くを外国に握られて、本当にいいのか。

 世界人口が増え、新興国の経済成長が進み、地球環境の変化もあり、食料不足が進む世界で、食料の9割近くを外国に握られて、本当にいいのか。

 農家の方は「俺らは自分の食べる分だけ作れるからいいけど、町の人が困るはずだぞ」と言います。

 TPP参加はストップだ!

 【今日の句】 沖縄の 声も総理は 裏切った

2013年2月22日金曜日

深地層研究センターを、このまま続けていいのか

 しばらく行けなかった道庁前行動に、30分だけですが参加。着いた途端に雪が降り始め、寒さも厳しく‥‥毎週の主催とスタッフには本当に頭が下がります。

 今日の昼には(私は行けませんでしたが)幌延・深地層研究センターでのガス濃度上昇や湧水急増の問題で、道庁への要請がおこなわれています。

 要請者は「核廃棄物施設誘致に反対する道北連絡協議会」と「高レベル放射性廃棄物処理施設誘致反対豊富町民の会」。

 道庁前行動を終えて、用があって事務所に戻ると今日の要請文が届いていました。

 原子力研究開発機構の情報隠しには、強い不安と批判があると要請書では述べています。

 もともと乳業メーカーなども頼るほど地下水が豊富なこの地域で、何のための研究というのでしょう。

 推定M7.6と言われるサロベツ活断層帯の間近で、どうしようというんでしょう。

 常に地元では「このまま核廃棄物の処理施設にされるのでは」との不安が尽きません。

 そういう中でも研究すると言うのなら、最低でも住民に対する情報公開と説明責任は果たされるべき。

 しかし豊富町でも、所長による説明会は避け続けられていると言います。

 こういう状況を打開すべき要請なのに、道は「主体性なき態度」だったようです。

 地方自治体の仕事は、住民の声を地方政治はもちろん国や関係団体にも反映させること。

 「私たちの権限ではありません」は、法律的には正しくても、住民の立場では納得できません。

 道庁には、きちんと道民の立場で監視する責任があるはずです。

 もちろん大元の文部科学省が、最大の責任を果たすべきです。

 核廃棄物問題だけでなく、そもそも避難せざるを得ない労働環境ということなんだし、見学者も行ける場所なんだから、安全対策の面でも行政が行動すべきです。

 しっかり国会や道議会へ、この問題が反映されるよう私もがんばります!

 【今日の句】 このゴミを 電力会社で 引き取るの?

2013年2月21日木曜日

久々に怒りが収まらない

 国民新党の自見さんが、自民党へ吸収合併と自分は復党希望と。みんなの党から参院選候補の要請されたみどりの風議員が前向きとか‥‥また何が何だか、わかりません。

 維新の会では、原子力規制委員会の国会同意人事で、石原慎太郎・平沼赳夫の両氏が、党の方針とは違う「不起立」。

 普通は「造反」ですが、橋下氏は「立つのが面倒だったんじゃないですか」。

 私はこの発言に、腹を立てました。

 採決が面倒なら、国会議員なんて辞めてほしい!

 誰が託した議席だと思っているんだ!

 久々に、怒りが収まりません。

 思想とか信条とか、どの党支持とか無党派とか、関係ないですよ。

 こんなことをする国会議員なんて、世界ではありえない。

 それでいて本人たちは、君が代斉唱で起立を強制させて、従わなければ罰則だと。

 橋下氏は「結論に影響がない」から、立たなくても別にいいとも。

 国会の採決という最も大事な場面で意思表明をしないって、何のための国会議員ですか。

 こういうことが政治不信を広げてしまう。

 無責任議員が国会に山ほどいるのなら、よっぽど私が国会議員になった方がマシだと思ってしまう。

 いくら書いても、まだ怒りが収まりません。

 参院選で、この怒り爆発だ!

 【今日の句】 結局は 自民補完の 維新だな

2013年2月20日水曜日

大雪の墓前祭・小林多喜二没後80年

 今日2月20日は小林多喜二が特高警察の拷問によって亡くなった日。小樽・奥沢墓地での「墓前祭」へ、党道委員会の代表として参加しました。

 奥沢墓地は、すっかり雪山です。

 降り積もっていて墓の頭しか見えないぐらい。
 

 昨日、実行委員会とボランティアのみなさんで、階段から歩道から200~300mを除雪し、小林家の墓もきれいに顔を出しました。
 

 それをスコップで除雪していくのは、どれだけ大変だったことか。

 この墓前祭は、元旦に参拝する市民への宣伝後、ひょんな一言から始まったと先日、聞きました。

 「今年は多喜二が亡くなって、55年なんだよな」

 区切りとも言える年に、じゃあ墓前祭をやろうと平和団体の方々や日本共産党で話がドンドン進んで、それが25年も続いてきたのです。

 今年の墓前祭は、道内も遠くの苫小牧や函館から、何と九州から来られた方も!

 私からは「党生活者」に触れて、あいさつをしました。

 私は多喜二の作品で、この「党生活者」が一番好きなんです。

 工場細胞の同志が逮捕覚悟でまいたビラを、誰が配ったかをわからなくするため、働く仲間がビラを空に放り投げるシーン--。

 社会を変える力がどこにあるか、鮮明に教えてくれるこのシーンに、何度読んでも胸いっぱいになります。

 この思いに、今の時代に私たちが応えたい。

 大雪で参加者みんな頭が真っ白になりながら、墓前に誓いの献花をしました。

 その後は文学館に行って多喜二の歴史を学びなおし、夜は「講演と音楽の夕べ」にも参加。

 清水紫さんの迫力ある独唱に胸を打たれ、三重大学教授・尾西康充さんの講演に深く考えさせられ。

 新しい時代をつくるのは、私たちだ!

 【今日の句】 やさしさに 時代を超えて 励まされ

2013年2月19日火曜日

憲法問題は、安倍首相にとってトラウマではないか

 私が代表委員を務める安保破棄道実行委員会も主催団体の1つとして、憲法問題講演会をおこないました。講師は東京慈恵会医科大学の小沢隆一先生です。

 1996年以来、最低の得票数(比例)で最高の議席を取った自民党。

 もちろん小選挙区制度の弊害ですが、それは国民との矛盾があるとの証拠。

 安倍首相は、そもそも2006年~2007年時に憲法改悪をもくろみました。

 改憲手続法を、数を頼みに強行し、そのやり方に共同歩調だった民主党が採決では反対しました(小沢代表(当時)の戦略もありました)。

 そして参院選で「憲法改定」を掲げた安倍自民党は惨敗し、参院がねじれることに。

 この結果もあり、安倍首相は体調不良もあって辞任するに至りました。

 そう考えると、安倍首相が決意を持って憲法改悪に進む意味もわかるけど、それは安倍首相にとっての「トラウマ」ということも意味しているのでは。

 強い国民の反対を前にすれば、きっと当時を思い起こすでしょう。

 実際、先ほど書いたように自民党は国民のなかでは「少数与党」です。

 維新の会やみんなの党が悪い方へと、けしかける点は心配ですが、そう簡単に憲法改悪の道は進めないだけの結果をつくってきたのです。

 今日の講演でも、小沢先生からは当時の運動について詳しく述べられました。

 しっかり学び、一点で運動を広げていく。

 やればできるし、やってきた。

 憲法を生かす道こそ、新しい日本の姿でもあるんだから!

 【今日の句】 民意から 離れた政権 未来なし

2013年2月18日月曜日

見ました!映画「渡されたバトン~さよなら原発」

 映画の紹介はこちらをどうぞ! 中盤以降は泣けて泣けて‥‥招待券を受け取ってくれた上田文雄札幌市長まで参加されていました! 元気をもらった試写会でした。

 新潟県巻町(現・新潟市西蒲区)で、原発建設をめぐる事実をベースに、ある家族の葛藤も盛り込まれてグイグイと引き込まれていきました。

 市民運動の映画というより、原発推進をめぐって住民や家族が引き裂かれ、すれ違い、ぶつかり合い、さらけ出していきます。

 ずっと見続けて、ふと誰が主人公なのか、わからなくなります。

 でも、この映画はそれが正解。

 住民一人ひとりが、主人公。

 そして世代を超えて、続いていく思いのバトン。

 新町長が住民投票後に「勝ち負けではなく、住民の声を大事にする」と述べる件(くだり)が、とても印象的で象徴的でした。

 あまり書きすぎたら本上映の楽しみがなくなるので‥‥。

 この映画は、札幌では実行委員会による上映をおこないます。

 ●日時:4月20日(土)1日のみ
  ①開場 9:30 上映開始10:00
  ②開場12:30 上映開始13:00
  ③開場15:15 上映開始15:45
  ④開場18:00 上映開始18:30(映画は120分)

 ●会場:共済ホール(札幌市中央区北4条西1丁目)

 ●料金:一般前売1000円(当日1500円) 小中高生800円(当日同じ)

 ●前売り券は道新プレイガイドでも取り扱っています。または
  実行委員会事務局(北海道民医連内 011-758-4596)へ。

 ぜひ、ご覧になってください!

 【今日の句】 手をつなぐ 場面が熱く 胸熱く

子どもが学校の廊下を走る理由

 白石区革新懇の「教育を語る集い」で、親の立場で発言をと依頼があり参加。学校現場で、子どもたちの目線に立った実践の発言に感激しました。

 子どもが取る行動には、きちんと合理的背景があるんだなぁと納得。

 その1つが「なぜ子どもは学校の廊下を走るのか」。

 「札幌の学校は、特に走りたくなるんです」--???

 私が通った石巻市の小学校もそうでしたが、本州は道路から学校の門へ入り、校庭を通って昇降口へ向かう学校が多いのです。

 学校側から見れば、中から靴を履き替えて、すぐに校庭。

 しかし札幌は道路に面して学校の門→すぐ昇降口という作りが多く、校庭は反対側。

 だから休み時間に校庭に行くには、走って校舎をグルッと回る時間も必要で、休み時間も少なくなってしまう--それで子どもたちは、つい走っているのだそう。

 なるほど!

 また、外が雪で遊べない北海道だからこそ、子どもたちが力を持て余してしまう。

 だから廊下ぐらいのスペースでは駆け出したくなるんですよ、と。

 小学校の先生によっては、教室内でフルーツバスケットやハンカチ落としなど、体を動かすことも時々入れているそうです。

 これまた、なるほど。

 もちろん注意もするわけですが、子どもの行動の意味を深くとらえて教育実践に変える--こういう先生と出会えれば子どもたちは、幸せですね。

 いじめだって、その背景が必ずある。

 道徳の教科化が、考えられているようです。

 背景を問わず、押さえ込むだけの指導では、必ず別の場所で発散される。

 子どもは、じゅうぶんな言葉や解決手段を持たず、困ったときに暴れたり手を出したりと、攻撃的な側面を持った存在だと私は思います。

 それが小さいときから集団のなかで、他者との関係を身につけて、その攻撃性をみずからコントロールできていくようになるのでは。

 いじめに向かう子どもたちに、命の大切を説く力を大人が持つとともに、子どもたちの「他者との関係」=社会性を帯びた存在にしていく努力をする必要があるのではないでしょうか。

 テレビやゲームへ釘付け。

 学校が終わって、余裕もなく塾や習い事。

 減っていく自然環境と遊び場。

 子どもたちに接する時間を持てない大人、その背景にある長時間残業や利益第一主義の経済体制。

 教育や福祉予算を、どんどん削って現場努力だけを強調する政治。

 子どもたちのために解決すべきことは、たくさんあると痛感しますね。

 【今日の句】 丸ごとの 子ども理解が 第一歩