2013年3月8日金曜日

あと少し救助が遅かったなら‥‥


 やっぱり現場に来ないとわからない。道内を襲った暴風雪は、さらに多くの被害を出す恐れがあった大変な事態でした‥‥。

 北見市内を車で走ると、国道には雪もなくスイスイ走れます。

 ほんの数日前に暴風雪があったのに、なぜ?

 雪は確かに降りましたが、問題は「風」の方。

 道道・端野網走線を走ると、防雪柵の切れ目に吹きだまりとしてできたのだろう雪山が顔をのぞかせます。

 曲がった柵もあり、昨日撤去されたという嘉多山墓地付近の柵は、元から折れているのがハッキリわかりました。

 近くの農家では、倉庫の屋根がバッサリ飛ばされ、中には吹き込んだ雪!(私のフェイスブックに撮影したものを紹介しています)

 「春に間に合うように、ハウスは急いで直したんだ」と言うとおり、ビニールハウスはきれいに張られていました。

 近くの農道でも4台ほどの車が動けなくなり、このお宅にも避難してもらったそう。

 今日も強い風が吹いていて、畑からの雪が舞い上がる状況だったのですが、そんな比でない程の強風。

 網走・松浦市議からの話にも、驚きました。

 松浦さんは会議を終えて網走へ戻る途中、大空町で前の車が進めなくなり、一緒に立ち往生。

 止まった車にシビレを切らしたのか、後続車が対向車線から追い抜いていくんだそうです。

 しかし前へ進めるわけでなく、その後をついていった車も含めて立ち往生。

 2車線で動けなくなってしまい、除雪車が進めない事態にもなってしまいました。

 何とか夜中に外へ出て、近くのコンビニまで往復してトイレを済ませ、食事を確保。

 大空町で止まったのが午後4時で、やっと網走市へ着けたのは次の日の午前9時!
 
 こういう車が180台。

 違う場所では、開けた車のドアが強風で閉められなくなり、ここでもお父さんが車内の母と子を抱えて寒さから守って、助かった時には背中が凍傷(!)に。

 消防が駆けつけて救助した方の中でも、車のドアを開けたらガスの匂いがして顔色が悪かったという人もいたそうです。

 あと少し救助が遅かったら‥‥という人も、少なからずいた。

 二次災害の恐れもあるなか救助へ駆けつけた方々の、勇気もすごい。

 そして避難所などへ、近くの方々がおにぎりなど差し入れを届けに来る方もいたそうです。

 どう届けたらいいかわからず、地元新聞社への問い合わせもあったとか。

 書ききれないほどのエピソードを聞きました。

 助け合って生き延びようと、懸命の努力があったことも知りました。

そして、これらを美談に終わらせてはいけないと心から思いました。

 吹きだまりを可能な限り防ぐため、防雪柵などのあり方はどうすべきなのか。

 日常的な除排雪体制は、このままでいいのか。

 緊急時の自治体と道、国の連絡体制に課題はなかったのか。

 地域ラジオ局などとも協力して、車内に残る人への情報発信と情報共有はできなかったか。

 新聞などでは、きっと報道も少なくなるでしょう。

 東日本大震災の被災者の、ある言葉を思い出しました。

 「なかったことのように、忘れられていくのが怖い」

 被災者には万全な支援をし、必要な教訓を必ず導き出して今後に生かす。

 その役割を政治が果たさなければいけないし、調査したことをきちんとまとめて反映しなければいけないという責任を痛感しました。

 同じような被害を、また繰り返すということがないように!

 【今日の句】 耐えてきた 寒さを超えて 春よ来い

2013年3月6日水曜日

同じような暴風雪被害を繰り返さないために

 2日~3日にかけての暴風雪。9人が亡くなっただけでなく、住居や農業施設の被害もだんだん明らかに。事務所でも準備して急きょ特急に飛び乗り、今は北見市です!

 今日は移動のみで、明日は北見市と網走市で自治体・農協などからお話を伺い、農家の方の実態もつかみたいと思っています。

 報道されているように、農業施設被害は全容がまだ、よくわかりません。

 道路の除雪が進むにつれて実態がわかる、という状況のようです。

 ビニールハウスはこの時期、タマネギやビート(甜菜)の育苗を開始していたところ。

 再開には除排雪・壊れた部分の撤去・修繕・組立と、時間がかかります。

 その分、春の農作業への遅れが心配されるわけです。

 まして規模が大きければ人手も必要ですし、被害規模が大きければ金額も心配になります。

 農協系統で金融や共済の措置は取られますが、時間だけは取り戻せない。

 行政が乗り出して最大限の支援をするためには、現状を具体的に把握するのが一番。

 それが現地調査の、一番の大きな意味となります。

 農業被害とともに、暴風雪対策に必要なこともつかめればと思っています。

 情報共有や住民への周知、避難所体制、防雪柵の現状、観光バスなど大量人員がいる場合の安全対策など、検討すべきことは山ほどあります。

 亡くなられた9人のような犠牲を生まないためにも、少しでも役に立てることをやらなければ。

 子どもを守ったお父さんの、やさしい気持ちが無駄にならないようにしなければ‥‥。

 【今日の句】 痛いほど 守る気持ちが 響く夜

TPPは「秘密交渉」だということを忘れるな

 食農連絡会議・国民大運動実委・春闘共闘会議の昼宣伝に、森つねと道選挙区予定候補と私も参加。多くの人がビラ付きポケットティッシュを受け取っていきました。

 宣伝後、国会での代表質問。

 日本共産党・志位和夫委員長がTPPについて、オバマ大統領との共同声明について質しました。

 おやっ、と思って聞いた安倍首相の答弁。

 「交渉の内容はすべて明らかにできない」

 そんな主旨の答弁だったかと思いますが、相手のあることだから言えない、という意味でしょう。

 相手への配慮、という性質の問題ではない。

 TPPは「秘密交渉」で進められる、ことを思い出しました。

 交渉参加前のことと言え、交渉に入れば、こういう答弁が続くことになるのでしょう。

 他国首脳からも「実施後4年間は交渉内容は秘密」なのがTPPだ、との発言もありました。

 首相が「私が得た感触」を頼りに、国会で議論するのでは、事実にもとづく議論にならなくなっちゃう。

 TPPは内容そのものが大問題ですが、民主的な議論を踏まない、手続き上も大問題!

 そういえば日米安保条約も、時の首相が勝手にサインしてきた歴史もあったような。

 ストップTPP!

 【今日の句】 国益と 言うなら中身 ちゃんと出せ

2013年3月4日月曜日

青年たちに、自由な意見表明と活躍の場を

 民青同盟の「日本共産党綱領」学習会講師と、夜は小樽で党「働くみなさんへのアピール」の学習会講師。意見交換の時間もあって、いろいろと学ぶことも多くあった1日でした。

 特に青年たちとの話し合いは、刺激が大きい。

 自分自身ではわかって話しているつもりでも、青年から「何で日本の大企業はアメリカにくっつくの」など、ふとした素朴な疑問を出されるとドキッとします。

 青年同士が励まし合ったり、意見を言い合う姿も、とっても新鮮。

 それなりに年を取ると(私だって40代)、ちょっと言うだけでわかってもらえると思って言い過ぎないこともあるし、「こんなこと言ったら失礼かな」「相手の立場がなくなっちゃうかな」とか考えてしまうことも、率直に言って少なくありません。

 しかし、何事にも捕らわれず真っ直ぐに意見をぶつけ合う姿は、とっても清々しい。

 「自分の意見を言わない青年たち」との見方もありますが、きちんと社会の仕組みを学び、話し合える環境をつくれば、青年だって意見をしっかり述べるものです。

 よく考えれば私だって、そうやって育てられてきた。

 教育の現場から、教育行政から、教師にモノ言えぬ環境に追い込んで、子どもたちだって同じ環境に置かれています。

 自由に意見を言える、本当に民主的な教育環境をつくることの大事さも、あらためて痛感します。

 そう、やっぱりこれからの社会を変えていく青年たちに、自由な意見表明と活躍の場を!

 【今日の句】 情熱は 積もった雪も 溶かすかな

苫小牧・職業訓練センター「技能祭」へ

 道内の猛吹雪は、多くの方の命を奪いました。親子で亡くなったり、お子さんをお父さんが守っていたり‥‥痛ましい話に胸が痛みます。ご冥福を心からお祈りします。

 吹雪で前が見えなくなることに、風の向きによっては吹きだまりもできて、気がつかず突っ込んでしまうこともあります。

 歩道との境目もわからず、畑に突っ込んでしまうことも。

 北海道で運転する方なら、1度や2度は真っ白ななかを運転した経験はあるのではないでしょうか。

 悲しい事故がくり返されないように、そして助かった命を支えられますように‥‥。

 私は苫小牧市の職業訓練センター「技能祭」へ足を運びました。

 なぜか娘の恒例行事になっているようで、今年も「行く」とはりきって、我が家総出で参加。

 前のブログにも書いてますが、このセンターが民主党政権時に廃止されそうになり、共同して守った大事な「地域の宝」なのです。

 電気工事、建築・塗装、調理‥‥さまざまな技能士さんが一同に、子どもたちにも体験させてくれます。

 娘はタイルコースターをつくり、木のおもちゃ(らしきもの)をつくり、アニメの絵に色を塗ったり。

 どの子どもたちもノコギリや金づちを持って、目は真剣!

 日常生活は、技能士さんたちによって支えられています。

 地域経済は、このような技術が下支えしています。

 子どもたちには「ものづくり」の楽しさを、もっともっと感じてほしいな。

 【今日の句】 家や町 つくる作業も その手から