2013年5月24日金曜日

「成長戦略」の正体は、労働者使い捨て?

 帯広での会議を終えて駅に向かったら、何と!修学旅行生と同じ列車で自由車両も満杯。札幌まで立ちっぱなしで移動してきました。トホホ‥‥。

 着いてすぐに労働者後援会のつどいへ(今日の道庁前行動は欠席でした)。

 安倍政権が進める「三本目の矢」=成長戦略は、雇用のルール破壊。

 それで帯広で昼食を食べた、とあるチェーン店のことを思い出しました。

 入社して研修後、3ヶ月でお店のホールへ。

 6ヶ月したら主任への道も開かれる。

 1年経ったら、もう店長への道も開かれる。

 3年経ったら、地区の営業部長へ‥‥と書くと、若い人にもチャンスがある職場に思えます。

 しかし実際は、20代そこそこで管理職をまかされ、残業も強いられ、心や体を病む若い人も多くいるのでは。

 使っては捨て、使っては捨て‥‥ということではないか、とも疑ってしまいました。

 国会では山下よしき参議院議員が、ユニクロでも同様に20代社員が半年で店長になって、目標達成やアルバイト管理まで過酷な労働を強いられ、3ヶ月でうつ病になり、退職に追い込まれた実態を告発しました。

 これなら人件費も安く済むし収益も上がる‥‥って、これが「成長戦略」の正体?

 許されない、許されませんよ。

 各後援会から発言を受けて、最後は「団結がんばろう」。

 働く人を大切にしない政治は、必ず滅んでいきますよ!

 【今日の句】 一番の ブラック企業は 政府かも

2013年5月23日木曜日

米軍移転訓練中止を求めて、道防衛局へ要請

 株暴落から、しばらくは調整局面が進むのでしょうが、アベノミクスに「いったん止まれ」が示された格好のように思います。

 実態よりも期待感が先行してきた「アベノミクス」。

 株保有者や輸出企業にはプラスでしたが、円安による負担や、家計に恩恵が及ばない実感も、多くの方の間に広がってきています。

 あなたの家計は、いかがですか?

 それにしても投資家の(しかも大口の、しかも投機的な)動向で、金融や経済の動向が動いてしまうのですから、まさしく「顔の見えない資本主義」という状況。

 この後に出される「成長戦略」は、雇用の流動化を促進する政策と予測されるので、さらに消費力(特に地方で!)が落ちるのではないでしょうか。

 さて、今日は6月に矢臼別演習場でおこなわれる米海兵隊の移転訓練について、中止などを求める要請を道防衛局へおこないました。

 私は、安保破棄北海道実行委員会・代表委員の立場での参加です。

 「沖縄の負担軽減」を理由に、実弾訓練を矢臼別でもおこなって13回目。

 これは「固定化」しないし、沖縄と「同質・同量」の訓練だ、と当初はされていました。

 しかし、沖縄の負担は減ってないし、13回目の訓練となれば立派な「固定化」ですし。

 酪農地帯で、昼夜に発射と着弾音が鳴り、一昨年からは山火事も起こしている。

 これで、地域住民が安心できるでしょうか。

 党は訓練中止を求める立場ですが、仕方なく訓練は容認する方でも、せめて夜間訓練や米兵外出はしないでほしい、との要望があります。

 外出や飲酒の禁止については、沖縄での前例があるにもかかわらず、防衛局の回答は「大隊長の判断」との主旨でした。

 いや、それは米軍の組織上はそうですが、日本政府としてキチンと要望してくださいよ、ということなのに。

 前進回答がなかったり、要請は受け止めはしたりと様々な話し合いでしたが、日本政府として米軍にもっとモノ言えないものかと、毎回の交渉で痛感します。

 TPPもそうですが、日本政府が「アメリカに頭が上がらない」ことで、北海道の豊かな大地が汚されようとしています。

 北海道を守れ!

 【今日の句】 丸々と 太ったカブは うまいのかい

続・「横浜方式」は、待機児童解消のモデルとなるのか

 22日付「しんぶん赤旗」に、横浜市の「待機児童ゼロ」がどのように成されたか、解説記事が載っています。それによると--。

 大きく3つの要因が指摘されています。

 ①企業参入

 認可保育所580ヵ所のうち4分の1までに、株式会社による保育所が広がりました。

 ビルのテナントを借り上げて内装を整備しても、補助金を受けられるので、園庭のないビル内保育所も増えたとか。

 保育士の入れ替わりも激しく、開園して半年で半数以上の保育士が退職した園もあったと報じられています。

 ②定員拡大や弾力化、面積基準の引き下げ

 つまりは子どもを、基準以上の多く入所させているということ。

 保育士が増えなければ、現場では負担拡大になります。

 定員を増やすために園庭やプールをつぶして、園舎を増築したところもあるとか。

 ③待機児童の定義

 市独自の「横浜保育室」入所や、育休延長の場合はカウントされていません。

 「自宅での求職活動」の場合も「保育に欠ける」用件を満たさないということなのでしょうか、昨年度から待機児童から外しているそうです。

 したがって横浜市保育対策課も「統計上のゼロですから」と、回答しています。

 さて、これで政府・厚労省はモデルとして全国に広げていいのか。

 札幌市なども、民間参入の全面参加には慎重ですが、それは「保育の質」への疑念があるからこそ。

 過去にも、経営悪化から撤退し、運営の不安定さは指摘されてきました。

 どのように公共性を担保し、子どもの育ちを保障していくのか。

 保育所探しを続ける保護者からすれば、一時的にでも、どこかで保育してもらえることは大きな願いでしょう。

 同時に、行政が質の面で整備を進める--認可を増やす、必要な補助を進める--ことが必要になるのではないでしょうか。

 道へ真下紀子道議と円安対策での緊急要望、法律関係後援会でのつどいなど、各地を元気に回っています!

 【今日の句】 青空と 広場と夢を 保育所に

2013年5月21日火曜日

心から願うは、早い救出

 米国での巨大竜巻で、大きな被害が出ています。心からお悔やみとお見舞いを申し上げ、早い救出が進むよう祈るばかりです。

 竜巻が小学校を通過したこともあり、多くの子どもたちが犠牲になったよう。

 悲しみが募ります。

 私も、竜巻被害の現場に足を運んだことがあります。

 2006年11月7日、佐呂間町若佐地区。

 スケールはF3だったかと思いますが、トンネル工事の作業員9人も亡くなる大災害でした。

 紙智子参議院議員と現地へ行くと、竜巻が通過した場所だけがハッキリ倒壊・崩壊や、吹き飛ばされて何もない、という凄まじい状況でした。

 家1軒が、まったく無くなっている。

 車が、地面へ垂直に突き刺さっている。

 散乱したガレキが、被害の大きさを物語っていました。

 北海道で、こんな大きな竜巻被害が出るなんて、と驚きました。

 ご遺族にもお会いしましたが、亡くなられた悲しみもありますが、驚きや戸惑いの方が大きいという状況のようでした。

 当時のことを思い出し、さらに今、何倍もの被害が出ている状況に、あらためて胸が痛みます。

 救出作業に当たる方々の疲労も大きいでしょうし、各地からの援助も集中して、早い救出を‥‥。

 【今日の句】 みずからの わずかな力 思い知る

2013年5月20日月曜日

「横浜方式」は、待機児童解消のモデルになるのか

 飛び込んだニュースに目が行った「横浜市の待機児童ゼロ」。ぜひとも横浜の方から現状を聞きたい、とまず思いました。

 報道によれば、横浜市の対策の柱は--

 ①民間企業の参入を推進

 ②市独自の基準による認可外施設の活用

 ③区役所に専門相談員の配置

 などだそうです。

 ②は国が定める基準の一部緩和、③は定員に空きがある保育園の紹介など、との内容。

 確かに、そうすれば解消は進むでしょうし、政府の方針にも合致するようです。

 同時に、保育の質や現場負担の重さという問題は、避けて通れないでしょう。

 横浜市長さんも「保育の質の向上などで、期待に応えていきたい」と、会見で述べたそう。

 少なくない親御さんも、切羽詰った状況から「まずは入園」を優先せざるを得ない状況もあると思います。

 これまで民間参入により、保育の質はもとより突然の閉園など、混乱が起きた事例もありました。

 株式会社となれば利益が優先されるわけで、不採算部門となれば縮小・撤退となるのは経済の理屈として当然です。

 子どもの成長は連続的であり、時間がかかる場合もあり、それは保育所でも同じこと。

 中心は「子どもの発達保障」であるべきです。

 施設も保育士も足りない現状で、入園・入所待ちをスピード上げて解消するのは確かに大変ですが、最低限の「哲学」は保障したい。

 だからこそ、横浜の保護者や保育現場の「声」を知りたいのです。

 我が家は運良く保育園に通えていますが、札幌市でも入園・入所待ちの家庭が少なくありません。

 札幌市も認可保育所を増やしていますが、追いついていない実態もあります。

 もともと抑制路線だったための矛盾が、いま現れているということでしょうが、可能な限り認可保育所を増やすという原則は維持してほしい、と思います。

 さて、いろんな仕事が立て込んで、ようやくブログを書き上げて家へ帰りま~す!

 【今日の句】 子どもには 一度しかない 今だから

 

2013年5月19日日曜日

子どもたちを苦しめているのは誰なんだ

 今日は札幌を離れて、教職員後援会の「つどい」に参加です。初夏を思わせる天気で、会場までも気持ちよく歩いて行きました。

 学校現場の努力や苦労、政治への要望も伺いました。

 「高校を卒業しても、奨学金返済で苦しむ子どもたちがいる」

 「私学でも授業料無料を実施している県がある。ぜひ北海道も」

 「子どもに学力をつけようと教材ドリルに頼ることだけで、いいのだろうか」

 いろいろ聞いて驚いたのは「マスコミの影響なのか、尖閣諸島や竹島に触れて『先生、韓流ドラマ見てるの? 韓国なんて、ありえない』と小学生から言われた」とのこと。

 歴史の一方的な見方ばかりが流されて、子どもたちに影響を与えているのかと、ビックリしました。

 そういう情報に触れて「歴史を調べてみよう」とならずに、関係国への嫌悪感に直結するという「前提」が恐ろしく感じます。

 もちろん子どもたちだから、認識よりも感情に直結するということがあるのかもしれません。

 そうであるからこそ、子どもたちがジックリ学べる環境こそ作るべき。

 ヨーロッパ各国では、日本で言う義務教育部分では、点数評価をしない国が多くあります。

 大事なことは、間違いを恐れず自分の意見を言い、調べて話し合って、真実や解決の道を探すこと。

 そうして「主体的に生きる力」や基礎学力を身につけてから、専門や技術などを学ぶのです。

 対して日本は、財界が求めるエリート選抜・競争主義が反映し、それが「できる子」「できない子」とバラバラにされて、強いストレスにもなっている。

 国連子どもの権利委員会が、3度に渡って指摘してきた中心部分です。

 歴史認識も、基礎学力も、集団的に発達する道筋も、日本は世界から見ても外れているように思います。

 いじめなど、子どもたちの問題行動や学校・教員の不祥事ばかりがクローズアップされますが、もっと子どもの置かれている現状や、教員の努力をマスコミは広げるべきではないでしょうか。

 今日の話にも「次の授業をする先生に、出勤簿を手渡しながら『○○君は今日こんな感じだよ』と付け加えて話している」(高校)など、少しずつでも生徒理解を教員集団の共通認識にして、1人ひとりを内面から、しっかりとらえた実践を進める先生たちも多くいます。

 北海道は、他県に比べて教育委員会も管理・抑圧的です。

 マニュアルを立てて、教育目標を立てて、この通りにやれとばかりで、教育がうまくいくと考えていたら根底から間違っていると思います。

 子どもたちは、毎日違う顔を見せ、毎日心も体も変化しています。

 それに柔軟に対応し、それでいて教育の条理にもとづく実践は、現場に蓄積されています。

 そもそも教育委員会が、教員を信頼していないのではないですか?

 ここに大きな問題がある。

 結局、しわ寄せは子どもたちにいく。

 子どもを真ん中に置いた議論や教育実践を、今こそ広げる時だと痛感します。

 【今日の句】 教育は マニュアル漬けこそ 魅力なし