2014年7月7日月曜日

お願い、無事で

 台風8号の勢いはすさまじいようですね。大きな被害が出ないことを祈るしかありませんが‥‥子どものころの台風を思い出しました。

 母の実家が離島で、お盆のときだったと思いますが泊りがけで行きました。

 いま思えば台風が近づいていることはわかっていたはずなのに、両親とも仕事が忙しく、他に日が取れなかったのかもしれません。

 それで島まで行ったはいいけれど、やっぱり帰りの船は運休に。

 翌日まで帰る見込みがないなか、なんと漁師をしていた伯父さんが「船を出してやる」。

 え~っと私は思いましたが、両親に連れられて港まで。

 両親と私と妹2人、そう大きくない漁船の狭い部屋のなかに入りました。

 港を出る前から、グラリグラリと揺れる漁船。

 無事に帰れるのかと心配で、親たちが何を話していたのか、まったく覚えていません。

 港を出て、さらに大きくグラリグラリ!

 いや、グラリというより船が飛び跳ねていたような‥‥。

 船に酔うなんて余裕もなく、ただただ「お願い、無事に着いて!」と祈るばかりでした。

 横になっているうちに寝てしまったようで(ここが私の図太いところ)、気がついたら船の揺れは収まっていました。

 港に着いたときには、穏やかな(?)曇り空。

 ほっとしたというか、もうこんなことはイヤだというか、複雑な気持ちだったことを今でも覚えています。

 子どもだからわからなかったけど、きっと漁師の伯父さんは、台風が抜ける時間を見計らって船を出してくれたんですね。

 言葉が荒くてなつきにくかった伯父さんでしたが、とてもこの日は格好よかった。

 こんな思い出ならともかく、今度の台風は過去最強クラス。

 大きな被害が出ないよう、重ねて祈るばかりです。

 【今日の句】 生きている 地球の声を 受け止めて

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