2014年7月25日金曜日

枉(ま)げざる道を歩んだ勲章

 職場を追放されて60数年--札幌弁護士会がレッド・パージ被害者への人権救済勧告を出したことを祝う「つどい」に、道懇話会の世話人の1人として参加しました。

 共産党員またはシンパであることを理由に、GHQの命令で実施されたレッド・パージ。

 明神勲・北海道教育大学名誉教授の研究で、日本支配層も主体的にパージを進めただけに、まさしく「戦後最大の人権侵害」(松本善明弁護士)です。

 その名誉回復に立ち上がった加藤哲夫さん・舛甚秀雄さんの訴えに、札幌弁護士会が3月末日、政府に対する救済勧告書を出しました。

 見事なまでの人権と名誉回復への、勧告書です。

 「アカ」「企業破壊者」などと言われ、家族にまで被害が及び、言い尽くせないご苦労があったはずです。

 このお2人だけでなく、写真中央の苗川清一郎さんも審理中なのですが、まず最終目標に向けた新たな旗印ができたことを喜ぶつどいとなったわけです。

 先ほど紹介した明神先生も来札され、表題のような「勲章」だとお祝いの言葉を述べられました。

 加藤さん・舛甚さんとも、述べられていたのは「たたかいはこれから」。

 みずからの名誉回復とともに、子や孫を戦場に送らない、民主主義が生きる日本をつくる未来につながる運動だ--との言葉に、私も胸を熱くしながら聞きました。

 被害者の名誉回復であるとともに、憲法の名誉回復に向けた運動でもあります。

 筋を曲げずに生きていこうと、あらためて思った1日でした。

 【今日の句】 階段を 一歩一歩と 上がるよに

2014年7月23日水曜日

危険ドラッグを必要としない、成熟した社会を

 実は詳しく把握できていない危険ドラッグの実態。今日の「しんぶん赤旗」の記事を読んで、その深刻さがよくわかりました。

 厚労省の調査では、使用経験者の全国で約40万人(推計)も!

 その平均年齢は33.8歳といいますから、若い人へのハードルが低い。

 指定薬物は1400ほどでも、化学構造の一部を変えた新種が出回るいたちごっこ。

 規制逃れに、複数の化学物質を適当に混ぜる場合もあるようで、さらに危険!

 覚せい剤をしのぐ、強力な精神病惹起危険性を持っている可能性を指摘する調査もあるそうです。

 そもそも日本は、欧米にくらべて違法薬物の分析体制が貧弱とのこと。

 それだけ日本社会に蔓延していなかった、という背景はあったかもしれません。

 しかし今や、薬物依存症も社会問題化し、国の責任で医療体制を整える必要が生まれてきています。

 危険ドラッグの危険性の啓発は必要ですが、その快楽に流れ込むのは、今の社会で感じるストレスから逃れたいがためではないのでしょうか。

 治療体制の充実、啓発活動、そもそも危険ドラッグを必要としない成熟した社会--根が深い問題だと、つくづく感じました。

 【今日の句】 若者を もうけの道具に するんじゃない

2014年7月22日火曜日

老後の安心のない日本を、先進国と言えるのか

 札幌市議の予定候補者と、医療・介護総合法成立後の情勢と今後の方向について、専門家の方から学びました。こんな悪法を現実化させてはならない、と強く思いました。

 医療や介護の現場では、厳しい労働環境でも使命感を持って働く方が多くいます。

 09年に介護報酬の引き上げがありましたが、処遇改善は待ったなしの課題です。

 同時に、その後に進んできたのは介護の自己責任化と市場化の方向。

 今回の法改定で、多くの要支援者や要介護度1~2の方が排除される恐れがあります。

 要介護度2以下の方でも、特養ホームに入所できる「やむを得ない理由」というのがあります。

 「知的・精神障害で地域生活が困難」「家族による虐待」「認知症高齢者で常時の適切な見守りと介護が必要」という場合です。

 しかし、ここには独居世帯とか、家族で介護できない状況にあるとか、地域に十分な在宅サービスがないなど、現実生活での最も困難な問題は考慮されていません。

 要支援の方でも、認知症を持っている方が約7割との調査もあります。

 ガン末期の方でも、認定時に転移していなかったとか、日々の状況の変化のなかで要支援で収まってしまっていたなどの例もあります。 

 介護の社会化、として始まったはずの介護保険。

 今や流れが逆転して、在宅の方向へ向かおうとしています。

 つまりは公費負担を増やすのが最善の解決策なのですが、政府はそれをしようとしない。

 消費税の増税も、結局は大企業減税メニューの前に帳消しになってしまいます。

 税金の集め方・使い方を変えれば‥‥とは、ずっと前から日本共産党が言ってきたことです。

 高齢者が安心して老後を過ごせない日本の、どこが先進国なんでしょうか。

 法案は成立したけど、附帯決議が22項目もついた事実が、現実に合っていない法律だとの証明でもあります。

 今日の学習会では自治体に何を求め、どのように現行を維持するかも議論となりましたが、このような学び話し合う場が市民的にも広がれば、と思いました。

 介護保険は、○○型とか○○給付とか○○支援とか、特に当事者である高齢者にはわかりにくいものです。

 行政による責任もありますが、私たちできることもやっていかねば。

 まだまだ勉強不足だし、もっと現場から学ぶことが必要だと痛感した学習会でした。

 そう、安倍首相こそ生活の苦しい現場に、足を運ぶべきでは?

 【今日の句】 戦争と 株価ばかりの 官邸か

2014年7月21日月曜日

自由と民主主義の国ならば

 昨日・今日と党道委員会で学習会をおこない、運営側だった私ですが参加したみなさんからパワーをもらいました。気持ちを新たに、がんばらないと!

 連休ですから家族にも迷惑をかけっぱなしですが、理解と協力のうえに成り立つ仕事でもあり感謝の日々です。

 そう思うと首相や大臣って大変な役割だとは思いますが、ことは日本の針路と国民生活にかかわることですから遠慮はできない。

 民主主義の国であるなら、少なくとも議論を排除しないという姿勢が政権にあってしかるべき。

 しかし実際は、かみあわない議論や論点はずしが、国会の議論に横行していると思います。

 具体的な中身を、もっと多くの方に伝えていかなければ。

 合わせて教育の大事さを、痛感します。

 安倍政権が教育改悪をねらう理由も、ここにある。

 明日も朝から宣伝に精を出します!

 【今日の句】 短めの 影にも涼を 求む夏

2014年7月20日日曜日

そもそも武器がなくなれば

 稚内へ出張などで夜も遅く、久しぶりの更新となります。その間にもオスプレイが来たり、国際情勢も不安定だったりで、移動中の車ではニュースに耳を傾け続けました。

 マレーシア機撃墜も、ガザ攻撃も、根本的に思うのは「この世に武器がなくなれば」。

 瞬時に罪もない大勢の人の命を奪う、行為も意図も認められるものではない。

 ですが、それを可能にする武器の存在があるから、このような事態になるわけであって。

 核兵器だって、他の兵器だって、自衛の名の下に機能向上や拡充がされてきた。

 その背景には軍需産業があるわけで、日本の企業だって名を連ねています。

 そのうえ武器輸出を成長戦略にも位置づける安倍政権って、ホントにおかしい。

 こう考えると憲法9条の価値って、重いものだと思うのです。

 そもそも武器をなくす方向でなければ、本当の平和は訪れない。

 そこまで信頼が醸成されていないのなら、窓口を開く外交を進めるしかない。

 軍縮外交って、不可能なんでしょうか。

 あきらめて、いいのでしょうか。

 「話し合いで解決するのは無理」とも聞くけど、それほどの話し合いもしていないのでは。

 軍の論理にまきこまれてはいけない、と思います。

 【今日の句】 この国が 死の商人では 誇れない