2015年6月26日金曜日

「農協改革」は、そもそも農業者の理解を得られているのか

 米国でTPA法案が成立、ロシアではサケ・マス流し網漁禁止法案が承認--日本の農林漁業へ深刻な打撃を与えるかねない動きが、昨日から続きました。今日の衆院農林水産委員会に出席した総理の答弁を、現場の方はどう聞いたのでしょうか。

 日本共産党からは私が総理質疑に立ちました。

 その前の委員の質問からも、どうも総理の答弁は理解できない。

 私からは今回の農協法等改正案について、そもそも農業者の理解を得られていると思っているのかを中心に問いました。

 参考人質疑や地方公聴会では、政府案に積極的な賛成はほとんど見られなかったのです!

 それでも総理は「法案を出す前に生産者からヒアリングをおこない、JA全中とも合意した」との答弁。

 それならなぜ、参考人質疑などで積極的な賛成が出ないのでしょう。

 そもそも現場の声をと言うのなら、米価下落やTPPに不安を持ち、価格の安定と所得の補償を求める声にこそ耳を傾けるべきではないのか。

 総理は2月の予算委員会で、私の質問に「家族経営を大事にしてきたのは自民党という自負がある」と答弁しました。

 その家族経営を支えてきたのが、総合農協だったのではないのか!

 その総合農協の性格をゆがめて、家族経営を守れるのか--総理は「多様な担い手の登場で農業は活性化していく」とくりかえしました。

 規制改革会議などの議論も照らし合わせると、さらなる企業参入の推進にしか聞こえません。

 短時間で、かみあった質疑にできなかったのは残念でしたが、さらに私も学び力をつけて論議に挑みたい。

 自民・公明・維新の賛成多数により、農協法等改正案は委員会で可決されました。

 附帯決議には民主も賛成となりましたが、この法案が前提では附帯決議も賛成するとはなりませんでした。

 農協の改革を進めるにしても、自主・自立を基本にするべきであり、法律で株式会社化まで道を開くようなことまでする必要はありません。

 今日の質疑の様子はこちらでご覧になれますので、ぜひ!

 安定的な農業基盤をどうつくるか、さらに現場の実態にもとづいて議論していきたいと、あらためて決意しました。

 【今日の句】 このコメは 八十八もの 手間だもの

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