2015年8月10日月曜日

首相は本当に避難者に寄り添っているか

 白老町演説会を終えて福島県へ直行! 党国会議員調査団で福島第一原発調査、楢葉町長さんとの懇談などをおこないました。事故は収束していないのに川内原発再稼働なんて!

 調査団は、衆議院から高橋千鶴子・塩川鉄也・赤嶺政賢・大平喜信・梅村早江子・畑野君枝・堀内照文・藤野保史の各議員、参議院から倉林明子議員に、いわぶち友参院比例予定候補も加わりました。

 原発構内の写真は報道(赤旗記者)限りなのでご容赦ください。

 あらためてJビレッジで概要の説明を受け、構内に入りましたが一時期よりも空間線量は下がっているので防護服を着用せず、マスク・手袋・靴カバーなどの着用で車内から構内調査となりました。

 長時間は立ち止まれないのですが、1~4号機を間近に見る位置まで車は走り、あらためて事故の大きさに驚くばかりでした。

 まだ実証実験中ですが凍土壁用の配管も地中に埋められたり、地下水を汲み上げる井戸の存在もあり、考えられる限りの汚染水対策も進めているのでしょう。

 一昨日前に工事車両清掃中の作業員がタンクの蓋に頭を挟まれて亡くなった事故があったからか、今日は現場で働く方の姿は見えませんでした。

 いろいろと東電には問題はあるけれど、現場で作業する労働者は自分の健康不安も抱えながら、あの原発に向かっている。

 ゴールが見えにくい仕事ですから、作業員のモチベーションだって維持するのは大変なことでしょう。

 廃炉に向かうためにも、安全な労働環境を保障することが大事だと痛感です。

 書けばきりがないのですが、この状況を見ればアンダーコントロールなんて言えないし、再稼働のゴーサインを出すなんて理解できません。

 丘の上から見た楢葉町は、汚染がれきなどの仮置き場が広がり、こんな状況に誰がした!と地元町民ではない私でも声に出したくなるくらい。

 道原発連で調査に来た時もお話を伺った、宝鏡寺住職の早川篤雄さんからにもお会いしました。

 いつも政府はウソをついてきた、と手厳しい。

 その早川さんからの「労働者の安全なくして、安全な収束なし」「労働者を守ることは、地域を守ること」との話には、本当に私も納得。

 松本幸英町長さんとの懇談で、町長さんは冒頭に「解除と同時に帰町とはならない」と話され始めました。

 避難指示が9月5日で解除される見通しの一方、医療・介護はじめ生活インフラなどの問題があることは町長さんも承知のうえでの冒頭の発言でした。

 「帰りたい人」「帰らないと決めた人」「どの決断もできず迷っている人」が錯綜するなかで、町としても町民と懇談を重ねてきたと言います。

 解除は賠償問題ともリンクするので、町まかせにせず国が責任もきちんと負うことが大事だろうと思います。

 「帰還ありき」ではなく、避難者の現状に寄り添う対策を貫く以外にないと思うのです。

 まして東京五輪までを目標に期日を設定しているのであれば、それこそ避難者置き去りの論議でしょう。

 何度か福島県には足を運んできましたが、来るたびに重い宿題と新しい課題が見えてきます。

 それだけ原発事故は時間が経つにつれて矛盾が蓄積していくものだということ。

 しかも、政府・東電が事故の初動時に信頼を失うようなことをしたのが、今も尾を引いていると思うのです。

 一律な線引きをすることのないよう、まずは政府の姿勢を質していくことから始めなければなりません。

 【今日の句】 空文句 ばかりの答弁 今日もまた

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