2015年12月16日水曜日

涙ながらの思いに応えて

 愛媛県での調査2日目は、JA西宇和にて園地視察・生産者との懇談、POMジュースでおなじみの㈱えひめ飲料で工場見学。生産者の努力に応えなければ!と痛感しました。

 北海道での果樹生産は(知識程度ですが)少し知っていたつもりでも、かんきつ生産地の現状を学べるのは本当に初めてでした。

 もちろん事前に資料などを読み、想像力を持って伺ったわけですが、やっぱり百聞は一見に如かず。

 あえて遠くの山の方の写真を使いましたが、これだけの急斜地での開墾をしてきたわけです。

 段畠の礎となる石垣も、間近で見ると「こんな高い場所まで、どうやって運んだのか」と、産地形成の歴史と努力がひしひしと伝わってきます。

 水の確保が難しい地域で、スプリンクラーを各地に引いた大事業が生産効率を上げたともいいます。

 何より生産者の1つ1つの言葉が、胸に響く。

 「炎天下の農作業は、絶対にサラリーマンではできない」との誇りを語られた方は、ご自身の思いは「引き継いだ農地を自分で終わらせるわけにはいかない」で「自分の天命」と力を込めて話されました。

 「子ども3人を育てながらでした」という女性は、「これからの時代は教育が必要だからと、一生懸命に働いた。しかし今は、みかんだけでは家計が成り立たなくて兼業となる人もいる。みかんだけで成り立つようにしてほしい」と実感を込めて話されました。

 天候に大きく左右されるし、収穫時期は人手がどうしても必要だし、段畠の規模拡大なんて限界があるし、願いは「現場の実態に見合うように」「みかん農業で成り立つように」ということだったと思いました。

米麦や野菜、畜産・酪農にも情熱を注ぐ農家の方は多くいらっしゃいますが、みかん・中晩柑をつくる手間や苦労があってもがんばりぬく農家の情熱も、お話を聞いていてドンドン伝わってきました。

 TPPの影響は率直にわからないという方も、絶対に認められないという方ともいましたが、ハッキリしているのは第一次産業がダメになれば地域社会は成り立たなくなると、どの方も共通して語られました。

 いま生産地を支えている、このような農家の心が折れたら一気に離農は加速するでしょう。

 価格の保障、多面的機能維持に応える所得の補償などで、経営を支えることは最低限の政府の責務だと実感しました。

 諸外国を見れば、条件不利地でも、自国の食料供給に貢献していることから価格と所得を支える仕組みがあって、地域社会も成り立っている。

 みずからの思いを涙ながらに語られた方の熱意にも応えたい。

 途中では春名なおあき参院比例予定候補・小路貴之参院選挙区予定候補を先頭に、八幡浜地域で宣伝もおこないました。

 驚いたのは選挙本番並に、手を振って応える方が多いこと!

 伊方原発の再稼働を問う住民投票を求める署名を集めていて、1万を超える署名が集まった
そうですから、そのような思いも住民のみなさんにはあったのかもしれません。

 たくさんの宿題を背負いつつも、たくさんの出会いもあった実り多い2日間の調査でした。

 【今日の句】 首相にも みかんの重み 訴えたい

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