2015年12月21日月曜日

みかんは何にも言わないけれど

 TPPより農林業の再生を! 大門実紀史参院議員・さかぐち多美子参院選挙区予定候補らと、今日は和歌山県でジュース工場視察と、有田川町で懇談でした。

 私は明日の予定があり今日1日だけの調査でしたが、秘書が残って明日は生産者やJAとの懇談が続きます。

 全国一の温州ミカン生産地の和歌山県ですが、オレンジ自由化を契機に生産者の減少は続いています。

 ジュース工場は昨年、国の補助もあり搾汁などの設備を更新しましたが、果皮の乾燥機械などはそのまま。

 かつて5万トンほど搾汁していたものが、今や8500トンと伺いました。

 それほど生産者・生産量ともに減っていることの表れ。

 ストレート果汁で、外国産などとの差別化をはかっているなどの努力が続いています。

 しかし何より、加工工場も生産地があってこそ。

 TPPで考えられる影響は?

 「安価なオレンジが入れば、晩柑類が減る恐れはある。農家の手取りを上げるのが私たちの責務。和歌山県産としてのたたかいです」

 写真のジュースも味が良く、生産者と工場での努力の結晶を、ありがたくいただきました。

 有田川町では中山正隆町長が、応対してくださいました。

 中山間地の多い場所で大規模化してコストを下げろと言われても‥‥と、現場の実態を紹介くださった中山町長。

 和歌山県の影響試算では、かんきつ産業で35.7億円の減少(2013年・県産出額の12.7%相当)、かんきつ生産農家の所得は29%減少と出されています。

 加えてコメ、野菜、かんきつ類以外の果樹などもあるわけですから、不安が大きいのも当然です。

 合わせて、TPPを止めたにしても、どう農業と地域社会を再生するかに時間の多くが費やされました。

 この地域の歴史を見れば、住民が山に行って木も切るし、建設現場でも働き、もちろん農業もするという年間サイクルがあったとのお話。

 山間部だからこそ農業だけでは難しく、野菜栽培や林業などとの複合経営が必要ではないかとの指摘に納得。

 収入があれば後継者も育つし、若いリーダーも生まれてくる可能性があるでしょう。

 価格を支え、経営を安定させる--市場まかせにしない施策が必要と思いました。

 残った秘書から明日の調査内容も聞いて、今後の論戦や活動に生かしたい。

 【今日の句】 今の子は みかん色した 爪だろか

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