2016年10月1日土曜日

国会は言論の府だ

 国会が始まり1週間は、本会議での自民議員総立ち拍手や、よもやの「TPP強行採決」発言など異様な展開に。首相の強弁も目立ちます。

 今日と3日は、衆院予算委員会での基本的質疑。

 予算委員会に委員がいる政党・会派が順繰りに、かつ野党が質問時間の8割を分け合って質問をおこなうのです。

 安倍政権になって大型の補正予算であり、多額のTPP対策費用や財投によるリニア新幹線建設などに、首相が所信表明演説で触れた社会保障や「働き方改革」、憲法や安保法制などなど議論すべきテーマは尽きません。

 今日は自民・公明・民進の委員が、3日は民進・共産(笠井亮・赤嶺政賢の各衆議!)・維新の委員が質問に立ちます。

 実は、それ以降の日程は、まだ合意されていません。

 先に書いたような多くの問題に加え、輸入米の価格偽装問題も発覚し、これはコメの価格とTPP試算の前提となる問題ですので、農水省の調査結果を要求してきたのです。

 予算委員会の理事会で、農水省から最初に出されたのはA4用紙1枚で「調査しています」程度のもの。

 事実上のゼロ回答ですから、あらためて資料提出を!と求めたところ、輸入米の仕組みなど、わかりきっている制度解説の資料を持ってきたので、あまりにひどすぎる!と再度要求。

 ようやく調査対象の業者数と調査項目ぐらいが出てきて、今日は民進議員なども質問で、予算審議の前提になるものだから調査結果の提出を!と、あらためて要求。

 そんなこんなのため、基本的質疑は当然ですが、その後の日程は今日の理事会で合意に至らず。

 さなかに、TPP特別委の理事を務める自民・福井議員が「(前TPP特別委で委員長だった)西川先生の思いを生かすため、強行採決でもがんばる」主旨の発言をしたというから驚きです。

 福井議員は、私(共産党)との自民党での連絡係だったようで知らない議員ではないのですが、さすがにこの発言はひどすぎる。

 しかも、その後に記者に問われて「安倍首相の思いにこたえようと思って」などとも発言したそうで、官邸の指示なのかと、ますます疑念が膨らむことになりました。

 先ほど予算委員会の理事会の様子を詳しく述べたのは、民主的に議会を運営することこそ立法府としての責務だと思うからです。

 与党は多数なのだから強行採決で決着できる--という考えが自民党内に蔓延しているのであれば、こんな危険なことはありません。

 選挙で多数を取れば何をやってもいいというのは、「言論の府」の自殺行為そのもの。

 まだ1週間の国会のなかで、政府・与党の危うさを感じたのは私だけではないはずです。

 そういうわけで輸入米問題とTPPと合わせて、レクやら論戦準備やらと一気に慌しく、合間に農民連のみなさんと台風被害対策の要請、TPPの要請で北海道から1人で議員を回っている安斉さんとも懇談などなど、時間ギリギリまで国会にいました。

 日が変わるころに帰宅してパソコンに向かっている、というところ。

 秋の夜は長い‥‥というほど、もっと時間があればと思う‥‥。

 【今日の句】 この多数 小選挙区の マジックで

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