2017年7月13日木曜日

問われているのは国の姿勢

 昨夜のうちに様似町へ行き、今日は日高管内5町をまわってJR北海道・日高線について懇談。急がれるのは災害復旧!

 JR北海道の路線維持困難の1つに入っているのですが、そもそも2年半前の災害からの復旧もされないまま今日まで至っているのが日高線。

 理由をつけて災害復旧をしないうちに、JR北海道は「復旧しても赤字路線」と議論の土俵を変えたことに、現地では不満や批判の声もあがっています。

 当然です。

 今日は全道の首長さんのセミナーが札幌であり、どこも副町長さんなどが応対してくださいましたが、「ぜひとも力を貸してください」「広域交通なのだから国の議論が必要」などのお話をうかがいました。

 私からは4月に発表した提言「鉄道路線廃止に歯止めをかけ、住民の足と地方再生の基盤を守るために--国が全国の鉄道網を維持し、未来に引き継ぐために責任を果たす」を、あらためて紹介し、党道委員会が9月に予定している「鉄道懇談会」を案内。


 松橋ちはる小選挙区9区予定候補も、苫小牧駅での利用者アンケートを紹介していました。

 「バスなどを乗り継いで通学しています。家を出るのは5時半」という高校生。

 「三石(※新ひだか町)に墓がある。今は車で送ってもらい墓参りしているけど、子どもたちがいないと行けるのか」と心配されている高齢者も。

 苫小牧市から、日高線の終着である様似駅までは車でも2時間半~3時間はかかります。

 停まりながら行くため、または乗継が必要なため、バスではさらに時間がかかります。

 赤字だからと路線を廃止すれば、北海道や全国各地での過疎化は加速するでしょう。

 人間は移動しないと生活ができないわけで、文化的にも社会的にも生活や地域が成り立つためには、移動手段は保障されておくべきです。

 それを実践しているのがEUで、鉄道事業は赤字が当たり前、公的支出を増やしてきたのです。

 移動も自己責任という日本とは、まったく考え方が違う。

 人が減っているから路線廃止が宿命なのではなく、町づくりと一体に住民運動に取り組むなかで、路線を維持している自治体も全国にはあります。

 日高線沿線でも、道内各地でもそのような動きがあり、問われているのは国の姿勢。

 国として国鉄分割・民営化の歴史を検証・総括することが、急がれているのではないでしょうか。

 浦河町では、町が10年かけて取り組んできた「夏イチゴ」栽培のお話もうかがいました。

 軽種馬農家の経営も苦しく、新たな就農基盤をつくりたいと取り組んできた結果、今は銀座にて扱われるほど「夏イチゴ」が浸透し、研修生から年々、独立もしているそうです。

 明後日7月15日は「夏イチゴの日」で、町でのイベントも告知されていました。

 ちなみに7月15日は日本共産党の創立記念日で、「赤い色では共通ですね」と荻野節子町議と笑いながらハウスを視察。

 いただくと甘酸っぱく、ケーキなどに使うのにちょうどいい味。

 栽培技術などは町職員がおこなってきたと言いますから、その努力たるや本当にすごいと感じました。

 農林水産省も施設園芸を推奨してはいますが、ハイテク・大規模志向のため、結局は費用もかさんでしまうと現地では敬遠気味のように感じました。

 使い勝手がよい支援こそ求められているんですね。

 明日は、昨年の台風で鉄路が被災を受けた南富良野町や新得町を訪れる予定。

 磯の香りに包まれて潮風が気持ちよかった日高管内でしたが、明日は猛烈に暑くなりそう‥‥!

 【今日の句】 効率が 価値のすべてじゃ ないはずで

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