2017年9月8日金曜日

人口減少率が全道一だった町が

  朝イチで加藤剛士・名寄市長と懇談したのち、下川町で再エネと地域経済、地域社会維持の取り組みについて調査へ‥‥。

 名寄市では、おぎう和敏小選挙区6区予定候補と川村幸栄市議、猿子昌正・上川地区委員長と。

 下川町には、昨日に続き辰巳孝太郎参議院議員とで終日の調査にまわりました。

 まず下川町ですが、最初に訪れた「まちおこしセンター」は入った途端に木の香り!

 写真は木でできた掛け時計ですが、机や椅子はもちろん、チェーンソーアート(写真を撮っておけば良かった!)や乾燥剤代わりに町産木炭まで使う徹底よう。

 ずいぶんと知れ渡るようになりましたが、下川町は森林を生かした町づくりを進めていて、全国からの視察も相次いでいます。

 今日も2団体とすれ違いましたが、聞くところ年間1000件の視察があるとか!

 公共施設に木材を活用するだけでなく、木質チップをボイラー11基で燃やす熱供給システムにより、町内公共施設の約6割の熱需要(暖房など)を自給しています。

 その結果、年間予算で1900万円を削減でき、半分はボイラーの更新費用に、半分は子育て支援拡充へ振り向けています。

 谷一之町長、木下一己町議会議長などと懇談では、町役場が政策力を高めることの大切さが語られました。

 職員には「森づくり専門員」という部署替えをしない専門職員もいて、継続性や一貫性も重視していることがわかりました。

 総務省の事業も用いて、限界集落化した地域に「地域おこし協力隊」を導入し、そのまま地域に就職する方も増えているとのこと。

 森づくり・町づくり・人づくりを一体的に進めて、町が政策判断として決断する--できるようで、なかなかできないものです。

 その決断の背景にあるのが、知見や議論だと思いました。

 森づくり専門員さんが「丸太を出すだけでは金になっても、地域に残るものはありません。林産業などで雇用をつくり、付加価値を高めることこそです」とスッキリ話されていました。

 熱供給システムも使い、通年雇用確保の一環として椎茸栽培もしていますが、パートも含めて25人の雇用に結んでいます。

 本州から移住する若者たちも多く、「森とかかわって暮らすなら下川町」と定着し、そのネームバリューで新たな移住者も来る‥‥という状況は、かつて鉱山の閉山により全道一の人口減少を記録した下川町とは思えないほど。

 このような取り組みを国が後押しすることの重要性を実感しました。

 話は前後しますが、加藤・名寄市長との懇談は、主にJR北海道問題。

 市長さんは先日もJRに乗ったそうですが、樹木が倒れて40分ほど列車が止まっていたことを引き合いに「昔なら近くに保線社員がいて、すぐ駆けつけられたのに」と話されていたのが印象的でした。

 確かにJR北海道は、以前に比べて列車が止まったり遅れたりすることが多くなった気が(あくまで主観ですが)します。

 安全最優先なら見切り発車は当然あってはなりませんが、保線部門が縮小されてきた経過が背景にあると思えてなりません。

 昨日の野々村・幌延町長さんとも同様に、話が進むにつれて町づくり・北海道づくりに話が進み、鉄路廃止を拙速することなく、まだまだやれることがあると、あらためて思いました。

 そもそもは国民の移動権を保障する国の責任が問われる問題ですが、地域ごとに利用促進策や住民理解を深める取り組みも進んでおり、これらが一体となって鉄路維持へと進めていきたい。

 やれることはたくさんある!と再認識した1日でした。

 【今日の句】 森林は こんなに魅力 あるものと

2017年9月7日木曜日

今日も駆け回った

 幌延町の深地層研究センターにて地下350mの坑道まで調査に入り、幌延町長さんとはJR問題を懇談し、夜は名寄市での演説会!

 なかなかハードな日程ではありますが、いっしょに来た辰巳孝太郎参議も演説会までフルに動き回りました。

 深地層研究センターは、日本原子力研究開発機構のもとで、高レベル放射性廃棄物を処分するうえで活用される基盤情報を研究する施設です。

 全国規模では、岐阜県瑞浪市と北海道幌延町が掘削研究をおこない、東海村でも研究を進めています。

 瑞浪は花崗岩、幌延は泥岩という、大きく分けて日本の2つの地質環境があるなかで掘削がされているということです。

 何度か幌延町には来ている私ですが、地下坑道まで入ったのは初めて(※ちなみに一般の方も見学ができます)。

 「科学的特性マップ」が発表されて、最終処分場問題が国民的関心ともなるなかで、あらためて現状を見ることに意義があると思って計画したわけです。

 あらためて実感したのは、地層処分の考え方は「完全遮断」ではなく、放射性物質の影響が地表に出てくるピークをいかに遅らせるかというもの。

 まず高レベル放射性廃棄物は溶けたガラスと合わせた「ガラス固化体」にするのですが、そのガラスが溶けるには万年単位との説明。

 ガラス固化体のまわりを「オーバーパック」という炭素鋼でできたもので包むのですが、これも腐食が進めば1000年ほどだろうと。

 さらにオーバーパックのまわりを「緩衝材」で覆いますが、実に、これで全体が30トンにもなるのです。

 どうやって30トンもの物質を地下まで下すのかと思うのですが、緩衝材はドーナツ状に輪切りしたものをさらに八分割し、地下で組み立てて、その中に模擬オーバーパックを入れて、温度や地下水、腐食度合いなどなどを調べるというわけです。

 これが現実的なのかと異論を唱える科学者もいますし、最終処分については議論が必要な現状であることは間違いありません。

 同時に、地元町民からすれば「ここの地質を研究するということは、周辺を最終処分場として考えているのではないか」との不安も出るし、研究期間が「20年程度」とされているのに、さらなる研究期間の延長も考えられるなかで、ますます疑念が膨らむのも当然だと思います。

 このまま地層処分を唯一の方法とし、地域の絞り込みをするようなやり方が認められるのか。

 自主・民主・公開という原則からしても。今の国の進め方には厳しく監視しなければなりません。

 ちょうど視察が終わったころに、地元の鷲見町議が野々村仁町長さんと会える時間をセットしてくださって、急でしたが町役場へも行きました。


 主な話のテーマはJR北海道の路線廃止問題で、幌延町も宗谷本線の特急駅があるだけでなく、いわゆる「秘境駅」としての押し出しもして町民・道民への機運を高めることもされています。

 そのことを私から話題にすると、町長さんは「秘境駅も、もともとは集落があって、学校があって、買い物できるところもあって‥‥その歴史を知ってもらうことにもつながるんです」とのお話をされました。

 そうなんですよね。

 今は無人駅も「秘境」とされる駅も、初めから無人でも「秘境」でもなかったわけです。

 町長さんは「なんでも効率で『もうからないから切ります』で、いいんですかね」とも話されていて、JR北海道の問題は国政の基本にかかわる問題との思いを強くしました。

 住民懇談会もおこない、夜は2時間先の名寄市まで来て(明日の下川町での調査のための前泊です)おこなった演説会は、急の呼びかけにもかかわらず地元党組織や川村幸栄市議のがんばりもあり、100人を超えるほどの方が足を運んでくださいました。

 名寄市でも、市民と野党の共闘が広がってほしいし、日本共産党そのものを深く知ってもらえたら嬉しいです。

 明日は名寄市趙さんにお会いしてから、下川町で再生可能エネルギーにかかわる調査を中心におこないます。

 【今日の句】 どの町も 政治を変える 仲間あり

2017年9月6日水曜日

なかなか予定通りに進まず

 辰巳孝太郎参議と北海道幌延町・深地層研究センター調査のため、今日のうちに中川町まで来たのですが飛行機が遅れ‥‥。

 町へ着くのも遅くなり、夕食はコンビニで調達‥‥。

 わざわざ辰巳議員にも北海道へ来てもらったのに「ええよ、ええよ!」と、気を使ってもらって本当にありがたい。

 予定通りの日程にならないことは何度もあるのですが、調査の場合は分刻みで日程を組むことも多いので、しっかり事前の準備は(道内を知る私も含めて)チェックするものなのです。

 しかし、交通機関の遅れだけはどうにもならず。

 気を取り直して、明日はしっかり調査したいと思いますが‥‥深地層研究センター調査は、国から「科学的特性マップ」が示された後だけに、あらためて高レベル放射性廃棄物処理の現状を把握するためにおこなうものです。

 幌延町での研究は「20年程度」とされていましたが、最終処分地が決まらないままで、研究も続けられるのではないかとの憶測もあります。

 問題は、そのまま最終処分地となりはしないか、ということです。

 北海道には、いわゆる「核抜き条例」や「三者合意」によって、持ち込みはできない状況になっています。

 国はどうするのか、北海道はどうするのか、そして最終処分をめぐる現状は。

 ヒンヤリする道北地方ですが、元気に明日もがんばります。

 【今日の句】 ゆっくりと 時間持てれば いいけれど

2017年9月4日月曜日

市場任せの根本が問われる

 今日は朝から農水省の来年度概算要求レク。「攻めの農業」を加速する内容で、食料自給率向上といった文言すら見えてきません。

 説明を受けたのは順に、予算課・生産局・国際部・政策統括官・食料産業局・経営局・農村振興局・消費安全局・林野庁・水産庁・技術会議。

 これほど課や局のもとで、日本の第一次産業の政策がつくられていくのです。

私は別の会議もあり出ていないレクもありましたが、こうやって通して話を聞くと、安倍政権の第一次産業政策の輪郭がハッキリ見えてきます。

 それが冒頭の「攻めの農業」で、規模拡大と効率化、企業参入や民間活力の活用などが柱と言えるでしょう。

 背景には国内生産者の高齢化などがありますが、その原因をさかのぼれば、価格形成を市場にゆだね、輸入増なども受けて価格下落がさらに進行し、農林漁業では「食っていけない」から。

 商品開発や輸出促進の支援も否定するものではありませんが、価格下落と輸入自由化路線を放置したままでは「勝てる生産者」しか残らず、農山漁村は維持できなくなります。

 そもそも食料の安定供給こそ国の責任なのに、それを放棄して市場まかせという根本が問題なのではないでしょうか。

 消費者という立場のみなさんにも、ぜひ国産の応援をお願いしたい。

 世論調査をすれば国産志向が多数ですが、増えない家計のやりくりを考えたり、外国産使用が多い外食・中食に頼る生活などのもとでは難しいかもしれません。

 それなのに国が国産離れを加速するようなことをしてはいけない!

 【今日の句】 商売の 役所だったか 農水省

2017年9月3日日曜日

厳しく糾弾、やめよ核実験

 札幌東区「元気まつり」を終えて移動中、飛び込んできた北朝鮮での核実験! 相次ぐ暴挙を許さず!

 日本共産党は志位委員長名の談話を発表しました。(こちら)。

 先日もミサイル発射したばかりで、国際的に批判を受けながらの核実験。

 しかも核兵器禁止条約が採択された後でもあり、まったく容認できない暴挙です。

 今日のあいさつでも、私から「日本で核兵器禁止に向けた政府をつくろう」と呼びかけたのですが、北朝鮮はさらなる国際的な非難を受けることになるでしょう。

 経済制裁は党としても賛成してきましたが、いまの危機を打開するうえで、米朝の直接対話がいよいよ必要だと思うのです。

 米国内でも、その必要性が発信されています。

 韓国やEU首脳なども、米国へ「前提をもうけずに北朝鮮と対話を」と発言しています。

 このまま軍事的緊張が続いていけば、偶然が戦闘へ発展する恐れもあります。

 対話による解決への努力を重ねて求めたいし、日本政府の努力も必要です。


さて、今日の「元気まつり」は名前のとおり、元気あふれるまつりとなりました。

 金倉まさとし小選挙区2区予定候補、宮川じゅん道議、太田秀子・平岡大介の両市議といっしょに「日本共産党をさらに大きくしてほしい!」と訴え。

 ヤマベや五目御飯、手作りマフィンなどもいただいて、心もおなかもいっぱいになりました。

 今日のうちに上京し、明日は朝から農林水産分野の概算要求の説明を受けます。

 【今日の句】 核やめよ 被爆の現実 知ってるか