2017年12月23日土曜日

米国でも広がる社会主義?

 今日は党石狩地区で会場を借りての「つどい」、テーマは「未来社会についての日本共産党の考え」でした。

 みなさんとたっぷり時間も1時間で、話題提供というより綱領をもとにした講義のような感じとなりました。

 私が話の導入に持ち出したのは、米国の若者の間で広がる「社会主義肯定」の流れ。

 詳しくはこちらをご覧いただきたいのですが、異常なまでに広がる格差を前に、この不公正を正せるなら社会主義も是とする若者が49%もいるという調査なのです。

 資本主義のもとでは生産過剰や富の蓄積が避けられず、恐慌や地球温暖化などを解決できなければ、資本主義に代わる新しい社会体制も議論されてきています。

 そこに日本共産党の掲げる「未来社会」とは、1つに近未来的には民主主義革命を成し遂げた後の社会、2つには中長期的に経済も社会体制も「国民が主人公」「生産者が主役」を成し遂げた社会のこと。

 とてもブログの範囲では収まらないのですが、日本共産党綱領をお読みいただけるのが一番だと思いますので、どうぞこちらを!

 私が何より強調したかったのは、社会主義・共産主義とは「資本主義時代の価値あるすべての成果を引き継ぐ」社会であるということです。

 どの社会も、今ある社会が次の社会への土台をつくり、また内部の矛盾が原動力となり、新しい社会体制をつくってきました。

 資本主義社会でいえば、巨大な生産力や、自由と民主主義の発展が顕著な社会体制だと思います。

 しかし、生産がコントロールできず過剰状態から恐慌を生み、自由と民主主義の問題でも今や日本では安倍政権こそが国民の自由と民主主義を抑え込む役割を果たしています。

 この矛盾を取り払うことこそ「国民の苦難軽減」であり、その立場で日本共産党は活動してきました。

 これから日本社会もどのように変化するかはわかりませんが、未来社会については、特に若いみなさんとたくさん話しあいたいですね。

 【今日の句】 未来って 予想ではなく つくるもの

2017年12月22日金曜日

なかなか難しい流通問題

 今日は札幌中央卸売市場の競り見学から! 冷凍マグロを扱わない、札幌市場の「意気込み」が伝わってきました。

 昨日に続き卸売市場法改定についての調査で、本来は年末の時期の競り見学はお断りなのですが、国会調査ということで間近で見させていただきました。

 築地市場でも競りを見学しましたが、札幌ではボードに書いた金額を見て競り人が落としていく方式。

 水産棟・青果棟と見てまわり、青果棟では夕張メロン専用の冷蔵室まで(!)あることにビックリ。

 それだけのブランドへ、産地と市場が努力しあったことの反映だと聞きました。

 札幌市場は改築などを重ねて、市場そのものもスッキリしていますし、卸・仲卸・流通などの会社事務所が入る棟も、まるでオフィスのようです。

 外観はさておき、本題の市場法改定との関係で、何か変わることがあるのか。

 協会のみなさんと話を聞くなかで、古い規制のなかで、さらに自由度を高めて商売ができる環境にしたいとの思いが寄せられました。

 同時に、受託拒否の禁止など必要な原則を変えることなく、何より生産者が再生産できるだけの価格形成の重要性が、市場の役割であると思いました。

 目下の悩みは、水産も青果も、モノが集まらないこと。

 水産では、スルメイカ・サケなど主要魚種の水揚げが減っており、価格も高騰するわけですが、高すぎれば消費者も買えないわけで、高騰にも限度があります。

 青果でも、だんだん農家が減っていくもとで集荷も大変になるし、何より道内はトラックなど物流でも人手が足りないなど、その分の負担も負わなければなりません。

 こういうことが背景に価格が上がるわけで、その分を中間で吸収するとなれば、卸業者も仲卸業者も経営に苦労するとなります。

 共通して「生産現場を支えること」「価格が上がることへの消費者の理解」が課題と、つくづく感じました。

 他にも、中央と地方市場の違いと関連、水産資源の管理、業界再編のことも話題にのぼり、本当に忙しい年末ですが、たいへん学ぶことの多い懇談をさせていただきました。

 今日は札幌市役所にも足を運び、党札幌市議団・予定候補らと札幌市での「福祉灯油」実施や、国が生活扶助削減をねらうなかでモノ申すことを要請しました。

 今年は寒さも厳しく、灯油も価格上昇基調ですから、くらしを支える支援が必要な局面だと思います。

 そんなときに国も生活扶助削減だなんて、安倍政権は国民生活を守る気がないのでしょうか。

 消費税廃止各界連絡会の宣伝があり、重なる形で私からも「これだけくらしが大変なときに、増税は認められない」と増税中止の署名を呼びかけました。

 8%から10%への増税と聞くと「2%」と感じますが、8×1.25=10ですので払う消費税が25%増になるということです。

 これは家計的にも、価格転嫁ができない業者にとっても大きな打撃になるでしょう。

 増税するなら超富裕層へ、そしてオスプレイなど軍事費こそやめよ!

 北海道大学前での宣伝や、今年最後の道庁前・反原発抗議行動にも参加しました。

 比較的あたたかい夜で、抗議もしつつ、笑顔があふれた行動という感じ。

 1年を通して頑張ってきた思いと、来年も負けないぞという思いと。

 ずいぶんと盛りだくさんの1日となりました。

 【今日の句】 本物を 見極めるから 安心で

2017年12月21日木曜日

卸売市場改革は誰のため?

 来年の通常国会に卸売市場法の改定が出される見込みで、紙智子・田村貴昭の両議員秘書と2日間、札幌での調査です。

 今日は札幌市中央卸売市場の開設者である札幌市から、あらためて概要や市場制度の意義について聞き取り、村上仁・札幌市議も同席してもらいました。

 意外と知られていない、この法改定。

 安倍農政改革の一環として、規制改革推進会議から公設市場の廃止まで踏み込んだ意見が出されるなかで、政府・与党の調整を経て来年に改定案が出される見込みとなっているのです。

 そもそも昔々は「闇市場」が横行するもとで、生鮮食料品を公的責任で安定的に流通させるために生まれたのが今日の市場制度です。

 生産者から集荷して、市場に運ぶ卸売業者。

 かたや消費者へ販売窓口とでもなる、卸売業者。

 生産者が再生産できる価格であり、消費者も購入できる価格であり、それが市場の果たす「価格調整」機能でもあるのです。

 ところが市場の「中抜き」をすれば、その分の手数料を減らして消費者のもとへ安く届けられるという議論があり、場外取引が増えてきたのが現実です。

 しかし、そのもとでも水産物で5割、青果物でも国産は8割以上が市場経由なのですから、その意義は大きいのです。

 価格はもちろんですが、卸と仲卸の間で「需給」「品質」も共有されている意義は、あまり多くの方の認識ではないかもしれません。

 いずれにせよ、この市場機能を廃止するのは乱暴な議論であって、さすがに与党からも意見があり、先に書いたように調整を経た段階になっているというわけです。

 札幌市からの聞き取りでも、この市場の「原則」とともに、情勢に見合った「例外」を組み合わせて成り立ってきている現実があります。

 農水省も「(法改定の)施行期日は検討中」のようですので、現場をあずかる開設者としては様子見というところでしょうか。

 何より今は、水産では水揚げ減少が大きいため集荷能力に不安があり、水産単価は上がっていますが量の減少で帳消しになる苦境が続いています。

 根本的な問題も含めて、この市場問題は取り組まなければいけないんですね。

 明日は早朝のセリ見学から、業者さんとの懇談もあります。

 そういうわけで今日は早めに、おやすみなさい!

 【今日の句】 安ければ いいってもんじゃ ないんだし

2017年12月20日水曜日

JR・農業・平和‥‥話は尽きず

 来年3月に町長選・町議選がおこなわれる、むかわ町で懇談や「党を語るつどい」へと今日は足を運びました。

 少し予定より早く着いたので道の駅に寄ると、「むかろん」「ししゃもねこ」「むかわ竜」などのキャラクターが!

 しばらく来てなかったんだな~と少し反省しながら、子どもへのお土産に「ししゃもねこカスタードケーキ」を買ったのでした‥‥。

 さてさて、北村修・大松紀美子の両町議とともに、まず竹中喜之町長さんと懇談。


 テーマはJR北海道の路線問題ですが、実は鵡川駅までが動いている区間、鵡川駅から様似駅までが不通区間となっている、まさに「境」となっている町です。

 竹中町長さんは明快に、胆振管内では、路線を存続するための努力をしていることが述べられました。

 首長さんも苦労されていると思いますが、「何より利用する住民が大変です」とも。

 安倍政権が「地方創生」を掲げながら、鉄道がなくなるというのは逆行にもなるし、穂別地域で「むかわ竜」(国内最大の恐竜全身骨格化石)が発見されたことから「恐竜列車なんて面白いですかね」など、利用促進策についても意見を交わしました。

 鵡川農協では、長門宏市・組合長さんと今村隆・常務理事さんが応対してくださいました。

 北村町議が農協監査役もしていることもあり、むかわ町に来ると時間を割いて懇談してくださることがありがたいです。

 コメと野菜などの複合経営も進めている地域ですが、何よりコメをめぐる動向が関心事となります。

 来年4月から交付金の減少、そして生産調整の見直し(先日、道段階での目標目安が発表されました)など、農家をめぐる状況が変化してきます。

 話題になったのは規制改革推進会議のことで、農業の現場を知っての議論をしているんだろうか、と。

 どこでも規制改革推進会議のことは話題になるし、この安倍農政の司令塔が現場の実態から乖離(かいり)していることへ論戦を挑んできた、私の国会質問でもありました。

 そして「党を語るつどい」は、急な呼びかけにもかかわらず20人を超える方が足を運んでくださいました。

 小選挙区候補として大奮闘した松橋ちはるさんも駆けつけて、日本共産党へ寄せられた期待の声を紹介。

 私からも総選挙でのご支援へのお礼と、日本共産党がめざす日本について、とりわけ憲法を生かした国づくりについて述べました。

 いろんな意見がありまして、少し紹介すると--

 「自衛隊が戦争に行くのは反対だけど、災害救助などでは必要だから、私は自衛隊と無くさない方がいいと思う」--(畠山)救助などで果たしている役割は大切。そのような自衛隊を海外で武力行使させないことで、今は力を合わせたい。

 「沖縄に見られる、安倍政権の米国追随はひどい。なくしていく展望は」--(畠山)あまりに不公平な地位協定の改定など、すぐ取り掛かるべきことがある。同時に、沖縄での共闘が広がったように、粘り強く問題点を広げていくことでは。

 「日高本線は鵡川駅まで、これでは日高のみなさんに不公平になる」--(畠山)そのとおりで、まず日高門別までは運行してほしいというのが管内の要求。復旧は清畠と大狩部地域をすればよく、護岸保持も含めて国の責任が問われている。

 「原発再稼働で、今の国のねらいは」--(畠山)福島第一原発事故の賠償のために、柏崎刈羽原発を動かして東京電力の稼ぎを増やそうというのが焦点。北海道・泊原発は、規制委員会からダメ出しばかり。再稼働は断念すべき。

 他にも来年4月から制度変更する国民健康保険、カジノ法案反対の共闘についてなど、私も答えられることは答えたつもりです。

 最後に私から、来年の町議選で3議席めざすうえでも党の力を大きくするため、しんぶん赤旗のご購読と入党をと呼びかけました。

 たくさんの質問が出るのはドキドキなのですが、それも含めて交流できるのは本当に楽しい。

 多くの方と語れる場へ、さらに足を運びたいと思っています。

 【今日の句】 せんべいに シシャモが混じる 町の味

2017年12月19日火曜日

止めることはできなくても

 政府の地震調査委員会が、北海道東部沖の千島海溝沿いで超巨大地震が起こる今後30年以内の確率を発表しました。

 実に7%~40%!

 超巨大地震とはM8・8程度以上というので、まさに東日本大震災級です。

 調査委員会によれば、超巨大地震が過去6,500年に最多で18回発生し、前回の地震より400年が経っているとのこと。

 止めることはできないだけに、防災・減災の手立てを急ぐ必要があります。

 先日お邪魔した釧路市は、私も3年間を過ごし、今も義父母が住んでいます。

 津波も心配ですが、地震による被害だって大きなものになるはず。

 政府は原発再稼働に躍起になるよりも、災害から国民を守ることにこそ力を注いでほしい。

 さて、今日は19日ということ札幌でも「総がかり行動」があったのですが、葬儀に参列のため参加できず。

 明日は来春に町議選を控える、むかわ町へ。

 久しぶりに訪れるので、楽しみにしています。

 【今日の句】 再稼働よりも 急いで防減災

2017年12月17日日曜日

最後の砦を守れ

 来年4月から始まる国民健康保険の都道府県化。道労連など7団体による道交渉に、私も参加しました。

 とにかく高い国保料(税)なのに、都道府県化することで保険料が上がるのでは?と不安や心配の声があがっています。

 札幌市でいうと、国保加入者の平均年収は8年前から15%も下がっています。

 そのなかで年収に占める保険料の割合も1割を超えて、なんと加入者の70%が保険料の軽減を受けています。

 それだけ高く、なぜ払えないほどの保険料になったのか。

 加入する農業者や自営業者の割合が減り、無職者や非正規労働者が大幅に増えたため、財政基盤が弱くなりました。

 他の医療保険とくらべて年齢構成も高いため、医療費水準も高くなります。

 そのために保険料を引き上げ続けてきたわけですが、根本的な問題は、国庫補助率を大幅に減らしたためです。

 1984年に、国は国庫補助率を「医療費の45%」から「給付費の50%」に下げました。

 実質は「医療費の35%」に当たるため、10%削減されたわけです。

 こういうことの積み重ねが、今の高い国保料(税)の原因なのですから、急ぐべきは都道府県化ではなく、国の責任で国保を立て直すことです。

 道からは「高いということは認識している」と答弁されながら、国の制度設計そのままに「保険料を平準化」していくことをくりかえしました。

 市町村で、高い保険料(税)を低く抑えるために、一般会計から繰り入れをしています。

 それを解消することが目標のようですが、その分が保険料に跳ね返るのでは。

 「国にも要請する」とも答弁がくりかえされ、それはもちろんですが、道みずからも責任を果たす立場を求めたい。

 国民健康保険は、まさに「最後の砦」なんです。

 国民健康保険法の第1条にも、しっかり社会保障としての位置づけがされています。

 保険料(税)が払えず、資格証の発行となった方々の、病院に行けない深刻さやつらさを国はわかっているのでしょうか。

 今日は朝から宣伝もおこない、久しぶりの札幌駅前でしたが、寒さが厳しいもとでもチラシの受け取りがいい!

 元気に、政治を変える日本共産党の政策や活動を知らせていきたいです。

 【今日の句】 命綱 政府が奪う 愚をやめよ

誰が自由と民主主義を守る?

 今日の「つどい」も「共産というイメージが悪いようで‥‥」と話された方が。そうそう、私も共産=独裁のイメージでした。

 今日も釧路市で、午前には党地区委員会で3中総報告会。

 その後は駆け足で、愛国地域での「しんぶん赤旗 配達・集金・ご苦労さん会」にお邪魔をし、美原地域で「つどい」に参加しました。

 そこで冒頭のようなやりとりになった、ということです。

 私は両親が共産党員でもないし、まったく私も興味がありませんでした。

 それどころか、1989年の天安門事件で共産党=独裁で民主主義を壊すものだと思っていたし、同年のベルリンの壁崩壊で「やっぱり共産主義には未来なし」と、何となく感じていたのでした。

 それが大学に入って、考えが一変します。

 湾岸戦争が始まり、戦争はおかしいと思っていたときに「日本共産党は戦前から命がけで反対していた」ことを知りました。

 そして自由と民主主義についても、第13回臨時党大会で「自由と民主主義の宣言」を採択していた事実を知りました。

 共産党が、平和や自由と民主主義を守る?

 読んでみたら至極まっとうで、私の方に誤解や偏見があると思いました。

 「共産主義」への偏見とは、裏返せば、自由と民主主義を大事にしているということだと思います。

 しかし実際は、マルクスも論じていたように、人間の解放=自由のための学説であり、運動であり、体制であるのです。

 そもそも子どものころから気が小さかった私は、独裁をやれるような人間ではなく(苦笑)、そのような党であるなら私は信頼も置けなかったでしょう。

 冒頭の質問には、こんな感じでやりとりをしました。

 「実際に国会での感触は」「息子が赤旗を取ってくれない」「日本共産党はソ連からお金をもらっているんでしょ、と言われた」などなど、今日も話が尽きない「つどい」でした。

 気持ちが盛り上がったのか、進行役の方が最後に「畠山さんを再び国会へ、団結がんばろう!」と呼びかけて、なぜか最後は決起集会のように。

 いろいろとこだわらないで、まずは気軽に疑問や意見を出し合って、くり返し話し合える場があるといいな、と思いました。

 【今日の句】 安倍さんのほうが 独善だと思う