2013年3月2日土曜日

これは「貧困大国・日本」じゃないか

 「くらしを守れ」と700人! 猛吹雪の影響で1000人まで届きませんでしたが「困ってる人、みんな集まろう!1000人集会」は、報道各社も来て大きな注目を集めました。

 オープニングはラッパーのGABBYさん!

 まっすぐなメッセージにジ~ンときましたよ。

 自分のことを「20歳のクソガキ」と言って謙遜してましたが、素直に自分の思いを表現できるってうらやましい。

 続いて、来週6日に厚労省・国会要請に行く5人の方からスピーチ。

 路上生活を強いられた方。

 出産後すぐから就労を迫られてきた母子家庭のお母さん。

 病気で職を失った方。

 介護現場で真面目に働いてるのに、低賃金でまともな生活ができない方。

 年金暮らしで、政府の削減に心配される方。

 その後の宇都宮健児弁護士の話も合わせて聞いて、このような当事者の声を政府はしっかり受け止めるべきだと思いました(以下は宇都宮さんのレジュメより転載)。

 全労働者の3人に1人が非正規労働者。

 年収200万円未満の労働者が1000万人。

 最低賃金は、6都道府県で生活保護水準以下。

 270万人近い失業者の2割程度しか失業保険を受給していない。

 年金だけでは生活できない高齢者が急増。

 国民健康保険も20%近くの世帯が保険料を滞納。

 資格証明書が交付されている世帯が30万世帯。

 短期保険証が交付されている世帯が128万世帯。

 貯蓄ゼロ世帯が過去最高の26%。

 こうやって、あらためて見ると「貧困大国・日本」と言える状況にゾッとしました。

 いったい、この国の政治は何をしてきたのか。

 宇都宮弁護士は「生活保護は権利」と、ハッキリ訴えました。

 スピーチした方のように、もう生活できないところまで追い込まれている方は多くいるんです。

 母子家庭のお母さんは「働きたくないわけじゃない。しかし母子家庭の母親を、どの会社も喜んで雇ってくれません」と体験にもとづき話していました。

 ヨーロッパでは、そもそも女性が出産などを理由に解雇・雇い止めetc.をさせない国が多数です。

 きちんと出産・育児休暇も保障されています。

 政治の分野で社会保障と、国民生活を守るルールを!

 猛吹雪でもデモ行進もおこない、森つねと道選挙区予定候補も横断幕を持って歩きました。

 私も元気に「くらしを守れ~」!

 【今日の句】 引き下げの 連鎖が国民 苦しめる

2013年3月1日金曜日

岐路に立っているのは原発推進の側だ

 今日の北海道新聞に「岐路の脱原発デモ」との記事が載っています。率直に言って、ちょっと捉え方が皮相的ではないか--と私は思いました。

 記事には、こういう見出しも立っています。

 「真冬も100人超が訴え」

 「衆院選後、漂う無力感」

 途中から参加を取りやめた方の声も紹介していますが、同じように初めて参加する方もいます。

 そもそも1年前にはなかった運動だけに、これだけ継続していること自体が、これまでの日本の「街角」になかった画期的な出来事ではないのでしょうか。

 もちろん動かすうえでは「数」が必要なのは、もちろんです。

 でも、同じくらい必要なのは「継続」であり「粘り強さ」だと、私は心から思います。

 以前のブログにも書いた映画「渡されたバトン」の舞台となった新潟県巻町は、原子炉許可申請(1982年1月)から取り下げ(2004年2月)まで22年もかかったんですから!

 巻町では粘り強く、賛成派も反対派も学習会・懇談会を続けてきたそうです。

 反対派では折り鶴運動など、誰もが参加できる形態も映画では描かれていました。

 それに比べれば、たった8ヶ月の行動を「岐路」と表現するのでは、やっぱり「皮相的」となるのではないか、と思うのです。

 世論調査では、脱原発派が必ず多数です。

 「岐路」と言われる脱原発デモの状況でも、現実的に大飯原発以外の原発はすべて止まっています。

 安易な再稼働や、安易な安全基準を許さない世論が背景にあるからです。

 落ち着いて全体を見れば、岐路に立たされているのは原発推進の側、ではないでしょうか。

 今日は雨が降る道庁前行動でしたが、これまで以上にコールの声が大きかったと思います。

 私も一緒に「再稼働反対」!

 【今日の句】 始まりは 必ず苦労が 伴って

2013年2月28日木曜日

いじめは「道徳の教科化」で解決できるか

 気になる提言が出されました。教育再生会議による「道徳の教科化」です。

 安倍首相の教育改革の一環と位置づけられていますが、もともと道徳教育強化の意欲は、首相前任時にも出されていました。

 これだけ子どもの状況の「荒れ」があるなか、道徳を「きちんと教え込む」ことが解決策の一つ--そう思う方もいるでしょう。

 私も中学校教諭のときには道徳の授業もしましたし、思春期である中学生に正面から性や生き方について話もしましたが、それが子ども達の「道徳」にどれだけ生きてるのか、正直に言ってよくわかりませんでした。

 逆に、私の実感からすれば、子どもたちの「道徳」は自分たち自身の集団のなかで、実践的に育まれるのだと思います。

 読本で「きれいな話」を読んで、教師が望むであろう「きれいな回答」は、中学生くらいにもなればできるでしょう。

 まして「科目」として、もし点数化するとなれば、模範解答も頭に浮かぶでしょう。

 それで本当に、いじめの解決になる?

 子どもを2人育てて感じることの1つは、子どもは自分を守るために攻撃的になるということです。

 まだ言葉を持たない1歳の子は、「イヤイヤ」と拒否するときには叩いて表現します。

 中学生だって「ムシャクシャ」して、その原因がわからない時には暴れることもあるでしょう。

 いじめという形で攻撃性を発揮するのも、不安定な家庭要因、育まれていない社会性のもとで人間関係のトラブル、過度な競争関係のもとでのストレスなど、子どもにとっては「発散」の意味もあるでしょう。

 だから良しとは絶対にしてはならないし、命の大切さを説くには教師の説得力も必要です。

 同時に、その攻撃性が沸き起こる背景を直していかないと、道徳で「抑え込んでる」というだけで、子どもにとって不幸な状況は解決していないわけです。

 子どもの抑うつ傾向が増えているのも、このような背景があるのではないでしょうか。

 道徳の効果的な指導法の開発なども、提言には盛り込まれています。

 指導法を重視するのなら、教員の研修時間を保障すべきです。

 指導を厚くするのなら、教職員を増やす(1クラスの児童数を減らす)ことや、教職員の多忙解消を進めるべきです。

 本当に子ども1人ひとりを大切に見ていくのなら、教員時代の経験から見ても、40人は多すぎます。

 上からの「開発」で、このように学校で先生たちはやってくださいという図式主義で、これまで良くなってきたのでしょうか。

 これまでも教育委員会を通じて、管理は強めてきたではありませんか。

 進む方向が、反対ではないかと思います。

 現場の教師には力があります。

 ベテラン教師の経験と、若い教師の情熱があります。

 実践の蓄積もあります。

 それを発揮できる環境にすることが、教育行政・教育委員会のやるべきことではないでしょうか。

 【今日の句】 押し付けの 道徳こそが 矛盾なる

2013年2月26日火曜日

TPP交渉は矛盾の中で‥‥止める力を北海道から!

 「日本を“食いもの”にするな!-TPP情勢学習会-」へ。北海道の運動が、参加阻止への大きな力になっていることが確信できました!

 主催は「食糧と農業を守る全北海道連絡会」「国民大運動北海道実行委員会」「北海道春闘共闘」の三団体。

 講師は全労連から布施恵輔国際局長、北海道民医連から堺慎会長です。

 堺さんの講義から先に触れると、中身はTPP参加で医療分野に何が起きるか、ということです。

 いろんな実態を聞いて、あらためてビックリしました。

 医療費が世界で一番かかっているのはアメリカで、対GDP比17.4%(日本は8.5%)。

 乳児死亡率は7人/1000人(日本は1.8人/1000人)。

 アメリカは国民皆保険制度がなく、歯の詰め物だけでも20~30万(布施さん)という国ですが、かえって国の医療費負担が大きいんですね。

 日本でアメリカと同じように、混合診療の導入から株式会社の医療参入、薬品でも結果的に高額となることなどなどから「かえって国の医療費負担も増えるでしょう」との堺さんのお話に納得。

 何より誰もが安心して受けられる医療の姿と程遠い、金持ちしか病院に行けない日本になることは、多くの医師が絶望するでしょうとの話は重く受け止めました。

 そして布施さんからは、文字どおり世界を飛び回ってのTPP交渉の実際が話されました。

 とにかく秘密主義のTPP交渉ですが、ブリーフィングを受けられる利害関係者のなかでも企業代表者に対しては、文章にアクセスできる権利があるのではないかとの噂も経つほど。

 それだけ企業寄りの話が出る、TPP交渉ということです。

 しかし、TPP交渉は順風満帆ではない。

 アメリカとオーストラリアでは、砂糖やISD条項でもめています。

 アメリカとニュージーランドは乳製品。

 アメリカとベトナムでは繊維製品。

 もし日本がTPP交渉参加となれば、アメリカの自動車業界も黙っていないでしょう。

 アメリカでの議会報告書では「野心レベルの協定では達成困難かもしれない」という主旨の、交渉妥結は難しいとの表現も見られます。

 そして布施さんからは、この報告書に触れて「日本の反対運動はすごい」との内容もあり、反対運動の力を正当に評価している内容も見られると言います。

 つまりは矛盾だらけのTPP交渉!

 反対運動の先頭に(と私は勝手に思ってる)北海道の運動を、アメリカだって認知しているのかと思うと、がぜん元気が出ました。

 もし安倍首相が交渉参加を決めたとして、今後の国際的日程を見ると、アメリカ議会で日本の交渉参加議決(これ自身はアメリカの勝手でひどいものですが)を決定してからとなるので、7月のカナダラウンドからの参加が有力です。

 交渉期日は10月のバリAPECと言われているので、期限は3ヶ月。

 スケジュールも厳しくなるでしょう。

 参加ストップの運動は、文字どおり今から!

 そして北海道から!

 【今日の句】 何もなく 進むと思うな 安倍首相

2013年2月25日月曜日

戦闘機1機ぐらい買うのをやめて、除雪予算に回してほしい

 栃木県では余震が続いているようですね。雪崩で道路が寸断された地域もあると報道され、被害が拡大しないことを願うばかりです。

 室蘭市での打合せを終えて21時過ぎに札幌へ来ると、昼にはなかったはずの積雪!

 数時間でこんなに降ったのか‥‥とビックリです。

 積雪が過去最深という地域もあれば、北海道でも除排雪が追いつかない状況が常態化。

 自然相手のこととは言え、地震にも天気にも「もうやめて!」と思わず言いたくなる。

 せめて災害の拡大を防ぐためにも、政治の役割が大きいのは言うまでもないですよね。

 除雪予算は、国からの特別交付税が前倒しで地方自治体へ配分されるとなりましたが、増額しないと追いつかない。

 救急車両が通れなかったり、歩道を通れず子どもや高齢者が事故に遭ったりしないように。

 戦闘機1機ぐらい買うのをやめて、このような命を守る予算を増やすべきだと私は思います。

 朝から大学入試の激励宣伝、会議2つに昼には森つねと選挙区予定候補と宣伝、その後にTPP問題で団体訪問し、室蘭市へ走ってJX製油所問題で打合せ‥‥目が回る忙しさ!

 それだけ、日本共産党がやるべきことが多い現状なんですよね。

 【今日の句】 この雪と 寒さに首相 耐えれるか